飾磨の天満宮(姫路市)
<天満神社(恵美酒宮)>
間が開いてしまいましたが飾磨探訪の続きです。
今回は神社を紹介します。タイトルが「天満宮」なのは、飾磨に主な神社が3つあって、全て天満宮だから。つまり菅原道真公を祀っています。しかし、元々そうだったのかというと違うようです。
<昭和22年測図 2.5万分の1「姫路南部」>
例えば町の北にある天満神社は別名「恵美酒宮」です。
元々は戎さん(漁場の神様)を祀っていました。
津田天満神社は、元々大歳社と呼ばれていたので、年神様(正月にいらっしゃる農耕神)を祀っていたようです。
浜の宮天満宮は10世紀の創建で、もともとかもしれません。
もう一つ特徴的なのはそれぞれ水に関わりが深そうなこと。
恵美酒宮の前には水路が引きこまれています。
津田天満神社は昔は御旅所のある津田の細江という古い港の所にあったそうです。菅原道真公が流された頃の港はここです。
浜の宮天満宮は、元は宮地区にあったものが、池田輝政の港湾整備に合わせて移転しました。名前の通り、浜に面していたのだと思いますが、新田開発で内陸化したようです。港も沖へと移動していきました。
菅原道真公が九州に流された際に立ち寄ったところ、立ち寄った可能性のあるところには、のちに次々に天満宮ができていった(あるいは元あった神社が天満宮になっていった)ようです。飾磨の場合は古くからの港なので当然立ち寄ってもおかしくないでしょう。
(などとあまり知ったかぶりで書くのはいけませんが)
それでは各神社を紹介します。
(津田天満神社は今回行っていません)
まず恵美酒宮。
これが神社前に引き込まれている水路です。
とても情緒のある一角ですね。
この右手に姫路藩の米蔵のひとつ「飾磨御蔵」があったそうです。
水路に向かって舞台のようなものが設えてあります。
昭和9年のものですが、どう使われたのでしょうね。
これは祭りの時に活躍するのでは思うのですが、何でしょう。
ご存じの方、教えてください。
とても姿勢のいい狛犬。広島に多いという玉乗り狛犬です。
瀬戸内海の港らしいですね。
厳島神社タイプ(島状)の摂末社。
玉垣が多く、かなり篤く信仰されているようです。
少し離れて水路沿いに、屋台蔵を見ました。
次いで浜の宮天満宮です。
海に向かって建っています。
浜の宮天満宮の説明です。
境内の片隅にあった東屋は「絵馬堂かな?」と思って入ってみたのですが、休憩所のようです。天井に伊達綱が飾られ、写真は祭りの写真ばかりです。祭りの盛んな播州らしさが伝わってきます。
拝殿前には狛犬のように牛が構えています。
東側の牛は、説明板にあった、越前・加賀の北前船主が明治11年に奉納したという石像霊牛です。
浜の宮天満宮にも厳島神社タイプの摂末社があります。
ここには航海の神様である住吉神社と表示されています。
いずれの神社も古くからの港町であった飾磨らしい神社であることがよく分かりました。
ただ、姫路の神社を語るのに祭りは欠かせません。私には祭りを語れないので、ぜひ地元の英ちゃんによる「網干在住日記」をお読みください。
<関連ブログ>
網干在住日記「飾磨、散策3」津田天満神社
「飾磨、散策4」津田天満神社、津田の細江
「飾磨、散策7」浜の宮天満宮
「飾磨、散策11」恵美酒宮
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