カテゴリー「国内旅行(福岡)」の記事

2011年4月20日 (水)

門司のビール工場跡

101031mojieki1
新門司港に着いたフェリーから出る送迎バスが着くのは門司駅(と小倉駅)です。門司港レトロで賑わう門司港駅からは西に5kmほど離れています。
今は静かで、広いホームも持て余し気味。

 

101031mojieki2
駅前には高層マンションだけが目立っています。

 

101031mojieki3
広がる空き地に郊外型店舗。駅前らしからぬ風景が広がります。
今だけかもしれませんが。

 

101031mojieki4
そして赤煉瓦の建物がぽつんと建っています。
ここは門司赤煉瓦プレイスといって、ビール工場の跡地です。明治45年創業の帝国麦酒(サクラビール)、のちのサッポロビール工場として平成12年まで稼働していました。
今は空き地になっているところも工場や倉庫などが建ち並んでいたのでしょう。

 

101031mojieki5
威厳ある建物は北九州市門司麦酒煉瓦館
大正元年に建てられたビール工場の事務所棟です。
レンガといっても灰色ですが、鉱滓レンガが使われているそうです。
中は博物館でビール工場の概要を知ることができます。

 

101031mojieki6
向かいには赤煉瓦交流館(旧倉庫棟、大正2年築)があります。
ホールや会議室に使われています。
ちなみにこの日はコスプレイベントが開催中でした。
(近寄れなかった・・・)

 

101031mojieki8
この日、赤煉瓦プレイスを訪れた目的は、赤煉瓦写真館(旧組合棟、大正6年築)の地下で開催されていた、まちかどの近代建築写真展の撤収のためでした。(一瞬で終わったんですが)

 

101031mojieki7
事務所棟の隣でひときわ大きいのが旧サッポロビール醸造棟(大正2年築)です。
ふだんは公開されていない(はずの)建物ですが、この日は「街じゅうアートin北九州2010」を開催中でしたので、アート展示会場として入場可能でした。

 

101031mojieki13
今は鳩の家となっています。

 

101031mojieki9
内部にはドイツ製の醸造設備が残っています。
これは仕込み釜。

 

101031mojieki10
床のタイル。

 

101031mojieki11
ちょっとした廃墟ツアーの趣き。

 

101031mojieki12
こんな大型の機械も。
手をかけずにうまく整備して見せていただけるとうれしいのですけどね。

 

門司港地区ほどあれこれあるわけではありませんが、産業遺産として興味深い門司駅地区です。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2011年4月19日 (火)

門司の老松公園と中央市場

101031oimatsupark1
久しぶりに昨秋の北九州への旅行のお話です。
「フェリーで北九州」の記事の続きです。
門司港にある老松公園が古い公園と知り、見に行ってきました。
開設は大正11年(1922年)。陸軍兵器本廠の一部跡地にできたそうです。
携帯版@門司さんの解説「老松公園」

 

戦後は1947年?〜1954年?まで門司市営老松球場があり、1958年(昭和33年)には門司トンネル博の会場となって再整備されたらしいので、今、見ることができるのはその頃の公園の形のようです。

 

中央の噴水を囲むフェニックス。

 

101031oimatsupark2
ちょっと気になる電柱がありました。
気になるものは撮っておきます。

 

101031oimatsupark3
大きな石がごろごろと。

 

101031oimatsupark4
戦後のものですが、塑像などがいくつも立っています。

 

101031oimatsupark5
それでも明らかに戦前のものがありました。
こちらの慰霊碑です。慰霊碑という言い方は戦後ですが、元々は忠魂碑です。
昭和7年に建てられました。アールデコに和の要素も。

 

101031oimatsupark6
裏から見るといかにもアールデコでしょう?

 

101031oimatsupark7
幾何学的な面格子。

 

101031oimatsupark8
丸窓にも面格子。
昭和7年建造のプレートがはまっています。

 

101031oimatsupark9
階段下の曲線にも時代を感じさせます。

 

なぜ老松公園に忠魂碑なのかというと、この公園が門司港に引き揚げてきた戦死・戦病死者の遺骨・遺品の受け取り場所だったらしいのですね。

 

101031oimatsupark10
余談ながら、少し離れた港の方には「門司市畜産組合馬水飲場」と書かれた水飲み場があります。
戦時中、全国から軍馬として徴発された百万頭の農耕馬が、この港から大陸に旅立ったそうで、その馬たちが飲んだ水飲み場です。門司港は戦地とつながっていました。

 


より大きな地図で 近代の公園 を表示 老松公園の全体像。

 

101031oimatsupark11
ところで、公園のすぐ西側に中央市場の入り口が開いていました。今日はお休みのようですが、入ってみます。

 

携帯版@門司さんの解説によれば、門司中央市場は、大正8年(1919年)に門司救護会が開設した日用品市場が始まりで、大正10年に門司市に寄贈され門司最大の公設市場だったそうです。戦災で焼失後、民間の手で復興し、1958年(昭和33年)、関門トンネルが開通した年にアーケードが完成しました。

 

101031oimatsupark12
シャッター街らしいのですが、この日は日曜でお休みなのでほぼ完全にシャッターが降りています。微妙にうねる通路。

 

101031oimatsupark13
延々と続いています。

 

101031oimatsupark14
脇の通路も細いものです。

 

101031oimatsupark15
ようやく反対側の入り口に出ました。
それにしても「自転車からおりて押して通りましょう」と書いてあるのですが、そもそもこの通路に自転車が入ってくるのでしょうか。

 

101031oimatsupark16
続いてもっと大きく賑やかな栄町銀天街のアーケードへ。
この日は大門司港博覧祭が開かれていて、多くのワゴンが並んでいました。

 

101031oimatsupark17
栄町銀天街にあった平民食堂。
名前も見た目もレトロ感いっぱいなのですが、見たところは営業してない感じでしょうか。

 

門司港レトロに限らず、レトロなものが多い門司港地区です。

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年2月13日 (日)

フェリーで北九州

101030meimon0
しつこく昨年の記事をアップします。
昨年の10月末、門司での赤煉瓦写真展のため、北九州に出かけました。
大阪から北九州に行くにはフェリーが便利です。泉大津・神戸から出る阪九フェリーもありますが、今回は大阪南港から名門大洋フェリーを利用しました。

 

南港のフェリーターミナルは私には思い出深い場所で、学生時代、晩に四国に向かうフェリーの切符を売っていました。タラップの脇に立っていたおじさんが、そのときに働いておられた方のような風貌だったのですが、気のせいでしょうか。
実際には時間ぎりぎりについてしまったので、感傷に浸る間もなく、フェリーに乗り込みました。

 

101030meimon13
今回乗った船は「フェリーふくおか2」です。平成14年就航の比較的新しい船で、9800トン。定員877人。同じ航路に同型の「きょうと2」、平成4年就航の「おおさか」「きたきゅうしゅう」の計4隻が就航しているようです。

 

101030meimon1
船は阪神間の夜景を眺めながら出港します。

 

101030meimon12
レストランとラウンジスペース。
高速バスに比べて助かるのは、移動中も自由に動き回れることです。

 

101030meimon11
船窓に向かって丸いソファ・テーブルが並んでいます。
ここは早い者勝ち。ここでミニ宴会をしているグループも多いようです。

 

お客さんは、車の人以外は、修学旅行生、宗教団体が多いでしょうか。
韓国人客なども利用しています。

 

101030meimon3
今回乗った便は大阪を晩の8時に出て、新門司港に朝の8時20分に着く第2便です。
館内施設の営業時間とともに、橋の通過時刻も紹介されています。

 

101030meimon4
明石海峡大橋を通過。デッキに出て眺めます。
後の橋はパスしました。

 

101030meimon2
今回のチケットは特2等洋室Aというタイプで、ネットで6000円でした。
個々に区切られた小部屋で、TV付きです。高速バスよりかなり快適。
動き回れる分、つい飲み食いしてしまう面もありますが。
もっと安い雑魚寝の2等室なら4800円ですが、それはよく眠れないのでやめておきました。

 

フェリー会社さんはかなり努力されているように感じます。
TVが付いてますけど、アナログなので、また交換しないといけないのかと、いらぬ心配も。

 

101030meimon5
朝はレストランも開いていますが、もっと簡単にパンとコーヒーのセットも少量販売しています。
瀬戸内海を眺めながら。

 

101030meimon6
朝食後は再びデッキへ。
何隻もの船が等間隔に連なって走っています。
海鳥が追ってきました。

 

101030meimon7
まもなく九州が近づいてきます。

 

101030meimon8
フェリーふくおか2の救助具。

 

101030meimon9
新門司港のフェリーターミナルです。

 

101030meimon10
新門司港は市の中心部からは離れていますが、無料の送迎バスが門司駅、小倉駅まで出ています。

 

非常に楽に北九州に到着することができます。
使う人はよく使うようですが、もっと利用されればいいのにと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

| | コメント (4) | トラックバック (0)