岡崎旧市街中心部の建物(愛知県岡崎市)
2016年の夏、あいちトリエンナーレの岡崎会場を見学がてら、岡崎市の建物なども見て回りました。
時系列では岡崎公園を見た後です。この記事では中心部(岡崎城の東側)の近代建築などを紹介します。
まず乙川沿いの古い小児科医院の建物が気になりました。和風の住宅に洋風の診療所が付属する形です。
もう診療されていない様子でしたので大丈夫かなあと気がかりでした。
訪問日:2016年8月14日
それがSNSの友人情報で、2023年3月にカフェになったと聞き、南公園を訪ねるついでに訪ねてきました。
喫茶スモーコというお店です。→お店のInstagramアカウント
内部は白く明るい空間にリノベーションされていますが、病院時代のものも残されています。大きな鉄の扉の奥が何の部屋なのか、聞きそびれてしまいました。嬉しい変化です。
喫茶スモーコの窓辺からは、乙川とそこに架かる殿橋が眺められます。
とても良いロケーションです。ここからまた2016年に戻ります。
殿橋の立派な親柱。
昭和2年に完成していますのでアールデコのデザインが入っています。
またまたこの地図を出します。今回紹介するエリアはこのあたりです。
中央下にあるのが殿橋、東隣に昭和12年に架設された明代橋が描かれています。
殿橋を通る道に市電が通って、メインストリートであることが分かります。
この道は岡崎駅につながっています。
この道を北上し、繁華街である康生通に入ると目を引く銅板の看板建築がありました。
とても見事です。竹村屋と書かれています。(※現存せず。2022年解体)
向かいにも看板建築があります。
履物屋さんのさくらや本店です。(2022年10月営業中)
探す楽しみがありそう。
あいちトリエンナーレ2016の会場のひとつ、岡崎表屋。(2023年1月営業中)
戦後間もなくの建物で、以前はここでガソリンスタンドを営業していたそうです。今は事務所のみ。
1階が事務所、2・3階が家族や従業員の宿舎だったとのこと。
この使われていない2・3階で、インド人作家のシュレヤス・カルレが内部に残っていたものを活かしてどこまでが作品か分からないような空間を作っていました。
見学が終わったらまた街へ。
岡崎の近代建築では一番有名かもしれない、岡崎信用金庫資料館(旧岡崎銀行本店)です。
設計は鈴木禎次で、大正6年の建築です。
前の道は旧東海道。
無料で内部見学できます。
その裏にある加藤洋服店さん。(2022年10月現存)
看板建築です。
並びには2軒幅の洋風店舗。屋上があるみたいです。(2022年10月現存)
もう少し中心よりの連尺通に、こんな個性的なビルがありました。(2023年1月現存)
銅板を貼った付け柱が6本、両端には太い煙突のような柱で、工場のようです。
足元には数色のスクラッチタイルが貼られています。
北上して、あいちトリエンナーレの会場となっていた旧石原家住宅。
安政6年(1859年)に建てられたお屋敷です。
秋のあいたて博などの機会に公開されています。
ついでに周りを歩くと坂道に洋館付き住宅がありました。(※現存せず。2020年11月〜2021年11月に解体)
六供町杉本
亀井町の加藤左官店。看板建築です。(2023年1月現存)
建築関係なのでまさに「看板」を兼ねているのかも。
八幡町の洋風住宅。(2023年1月現存)
換気口を建物の角に付けていたりして独特です。
ここから山手(六供町甲西)の方を目指してみました。
近代の山手の住宅地の雰囲気があります。
この塀など洋風で面白いデザインでしょう?(2023年1月現存)
同じく六供町甲西の住宅。(衛星写真で現存)
近代のものっぽく見えるのですがどうでしょう。
そしてこちらは文句なしの洋館。(衛星写真で現存)
雁行する複雑な配置をしています。どれもが正面に見えます。
ショッピングセンター・シビコの窓から見えて、ここに行ってみたいなと思ったのでした。
ここからの眺めは良いはずです。
最後は中心部とはいいがたい所まで行っていますが、さすがは中心というか、商業系の看板建築や立派な銀行建築などがあります。
今回確認して、小規模な物件が2つなくなっていたのは残念でした。
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