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2024年2月18日 (日)

玄武公園(京都市上京区)

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京都市の近代の公園を訪ねるシリーズです。
2019年の訪問記録を飛ばしていましたのでそれを投稿します。

この日は「京の夏の旅」で藤野家住宅など何ヶ所か訪ねた流れでの訪問でした。

まずは上京区の玄武公園からです。
玄武公園は昭和12年に皇太子殿下御誕生記念公園として整備された、京都でも古い児童公園です。
この時の公園は整備水準が高く、全てプールを併設していたそうで、この玄武公園にもかつてはプールがありました。今は改修により、なくなっています。元々この場所は「町工場の買収と三井家屋敷の一部寄付」によると書かれていたので、近代京都オーバーレイマップで確認すると、大部分が近藤染織工場の敷地で、西側の三井家屋敷との境界の道を少し西に動かしたようです。
(以上、土井勉「京都市の公園形成史-第二次大戦前まで-」(「土木史研究」第11号,1991年)を参照)

なお、三井家屋敷跡は現在、アークレイの敷地になっていて、庭園が擁翠園として残っています。

訪問日:2019年9月29日

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公園の南側から入っていくと、よく木々が育っています。
戦後すぐの空中写真を見ると、南側はグラウンドを四角く囲むように木を植え、北側はプールというわかりやすい配置でしたが、現在は複雑な配置になっています。

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公園の真ん中にぽっかり空いたグラウンド。

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公園の北側入口から見たところ。
こちら側にプールがあって撤去後に再整備されたので、南側ほど樹木が育っていません。

 

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手押しポンプがあり、汲み出した井戸水が川になって流れるようになっています。

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東側の遊歩道

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同じく遊歩道

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遊歩道に松なども植わっています。

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プール跡のあたりですが、岩がごろごろしていました。
こういう岩はどういう経緯でこうなっているのかいつも気になります。

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敷地東側にも岩がごろごろ。

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コンクリートの動物遊具。
ウミガメとかこのタイプの犬はちょっと珍しい気がします。
たいがいリクガメですよね。

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公園に関してはこれぐらいなのですが、
この公園を歩いていると必然的に気になる隣の建物があります。

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それは京都大学室町寮です。
私はこの時初めてその存在を知りました。

室町寮のHPによると、昭和17年に建てられた上京保健所の建物を転用しているそうです。
内部の様子もHPに写真が載せられています。

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押縁下見板の黒っぽい建物ですが、玄関だけは白く塗られています。

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玄関部分をアップ。瀟洒な雰囲気がありますね。

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建物の東側は板塀や庭木で覆われています。

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また、公園に室町通から公園の北側に入ってくる路地には入口に国旗掲揚台が据えられています。
国威宣揚と書かれたタイルが貼られています。

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おまけ。次の睦公園に向かう途中で見かけたタイル。
タイルのサンドイッチになっています。

玄武公園は(いい雰囲気の公園なんですが)改修によってかなり雰囲気が変わっていることが確認できました。
この後、近くの睦公園に向かいました。

<関連記事>
 *京都の他の皇太子殿下御誕生記念公園
 「六条院公園」
 「富小路殿公園」
 「南部児童公園」
 「橘児童公園」
  ※小坂公園も訪ねましたがまだ記事にできていません

  目次・近代の公園

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