モダンベンチの紫野宮西公園(京都市北区)
睦児童公園の後は、北上して紫野宮西公園(宮西児童公園)を見に行きました。
紫野宮西公園は、昭和10年に開設された公園です。
土地区画整理事業で整備された初期の公園で、昭和8年に設計案が作成され、昭和10年1月都市計画児童公園として認可、5月に開園したそうです。ほぼ同時に整備された公園に下鴨森ケ前、下鴨膳部、紫野柳公園があります。(土井勉「京都市の公園形成史-第二次大戦前まで-」)
これら公園には当初のデザインが残っていて、土木学会関西支部の土木遺産「戦前竣工の京都市児童公園群」に認定された公園に含まれています。
訪問日:2019年9月29日
敷地の北東側から。境界がヒマラヤスギに囲まれています。
西の方はカイズカイブキが植わっています。
公園の中央には広場が取られています。
南西隅には木々に囲まれて藤棚や地蔵堂。
そして北東隅にはこちらも木々に囲まれて、ベンチがあります。
このベンチ!デザインや質感からみて昭和戦前期のものではないでしょうか。
4分の1の円弧のような形をしています。
スリットの下から2段目・3段目の幅で座面が設置されているのでしょうか。
いいベンチです。
この公園はコンクリート遊具が充実しています。
これは幅広い人研ぎのすべり台と砂場を持つプレイマウント。
裏にも回ると土管も付いています。
穴が山を貫通しているのはよく見ますが、ここの場合は山の斜面に乗っけた土管です。
他にもレーシングカー型のコンクリート遊具。
タイヤが本来のものとして使われています。
これ、ハンドルが背中合わせに付いてますが、どういう想定なんでしょう。
こちらはオーソドックスにゾウの遊具。
座面の凹んだタイプのコンクリートベンチ。昭和中期でしょうか。
藤棚は古くはなさそうです。
この公園でもう一つ見ていただきたいのがタイルの地蔵堂です。
縁取るような市松のモザイクタイルが鮮やかです。
タイルの柱が立っているのも面白い。
卍もモザイクタイルで描いています。
クリーム色の地のタイルは、普通に貼っている部分と四半張りになっている部分があり、凝っています。
公園施設とは言いにくいですけどね。(京都の公園では多いけど)
デザインに見どころの多い公園でした。
ちなみに紫野宮西公園の近くには紫式部・小野篁の墓所があるようです。
本題は以上なんですが、ちょっとおまけ。
止まれの足型のある風景が好きで、見かけると記録しています。
京都のこのあたりにはいい雰囲気の止まれの足型がたくさんありました。
こういうのも味わいがあります。
この日の公園めぐりはここまで。
次回から2023年の高知旅に戻ります。
<関連記事>
※同時期の公園
「下鴨森ケ前児童公園」
「紫野柳児童公園」
「あおい公園/旧下鴨膳部公園」
| 固定リンク
「日常旅行(京都)」カテゴリの記事
- 元代用公園の耳塚児童公園(京都市東山区)(2024.06.14)
- 元代用公園の松原橋児童公園(京都市東山区)(2024.06.12)
- 北白川の住宅地を歩く(京都市左京区)(2024.06.06)
- 高原児童公園の改修前と後(京都市左京区)(2024.05.30)
- 飛鳥井児童公園(京都市左京区)(2024.05.28)
「公園」カテゴリの記事
- 元代用公園の耳塚児童公園(京都市東山区)(2024.06.14)
- 元代用公園の松原橋児童公園(京都市東山区)(2024.06.12)
- 高原児童公園の改修前と後(京都市左京区)(2024.05.30)
- 飛鳥井児童公園(京都市左京区)(2024.05.28)
- 明田児童公園と殿田公園(京都市南区)(2024.04.30)
コメント