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2024年1月30日 (火)

再整備前の南公園へ(愛知県岡崎市)

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高知の話はひとまず置きまして・・・

昨年8月、青春18切符を使って愛知県の岡崎市に出かけました。
目的は南公園を見に行くことです。

南公園はJR岡崎駅からさらに南にあります。

訪問日:2023年8月27日

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「岡崎市全図」(発行年の表記はありませんが昭和12年頃と推定)

南公園は昭和12年頃、既にあった公園です。図の下中央を御覧ください。
(以前岡崎公園(岡崎城)、東公園には行ったことがあります。まだ記事化していません)

ただ、岡崎市のHPでは開設は昭和37年(1962年)となっていて(「岡崎市都市公園一覧」)、私は地図にある南公園がいつできたのか確認を取れていません。

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現在の園内マップはこちらです。右が北なのでご注意ください。
比較すると、昭和12年頃の南公園はほぼ野球場のあたりのみのように見えます。形もそのまま野球場です。
また2つの大きな池は当時からあって、ため池を園内に取り込んだように見えます。

国土地理院の空中写真でも確認してみます。

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<出典:国土地理院・空中写真 1948年12月8日>

昭和23年(1948年)、野球場の形が分かります。
その周辺は木が育っていません。
ため池の形は、上下の池を区切る鍵型の堰堤も含めてほとんど変わりません。
現在の公園エリアは3つの丘と2つのため池、その下の水田だったことが分かります。

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<出典:国土地理院・空中写真 1961年5月1日>

南公園が開園する1年前、昭和36年(1961年)です。
野球場がいったん平らにされているように見えます。
南側では木が育っている一方、北側の、現在では公園内のエリアに民家があるようにも見えます。

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<出典:国土地理院・空中写真 1973年9月25日>

昭和48年(1973年)。中央の白い部分は前年にできた市民プール、その左側には庭園があるようです。
右下では2年後にオープンする交通広場の造成が進んでいます。
昭和55年(1980年)にオープンする遊園地はまだありません。

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現地で確認します。
公園の西側入口につながる道(手前が公園側)。
ここがメインの動線のようで、桜並木があります。

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西の入り口を入ってすぐの場所は古くから公園内だと思いますが、現在は駐車場として利用されています。
左に野球場の照明が見えています。

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市民プールの隣の広場。
松の木が大きく育っています。
右の広場は庭園だったこともあるようですが、ここも駐車場になっています。
全体に南側エリアは駐車場などに当てられています。

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野球場と遊園地の間の斜面にロックガーデンがありました。
どの時期のものかはわかりません。

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上下の池を区切る堰堤はそのまま遊歩道として活用されています。

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とそんな風に見て回っていると張り紙に気付きました。

なんと今年の4月から、梅林と芝生広場を除いて3年にわたる再整備のため閉園されるということです。
すると気になるのは再整備によってどう変わるのか。

岡崎市の『南公園基本計画』(2022年3月)という資料が公開されていました。
先ほどの施設の開業年はこの資料によりました。

主な施設についてみると
◯遊園地 →現状維持(H17年度にリニューアル済。利用者からの人気も高い)
◯梅林・野鳥の森 →現状維持
◯市民プール →親水広場に変更
◯交通広場 →現在の交通事情に合わせてリニューアル(逆にいうと昔の交通事情が体感できるのは今のうち!)
◯野球場・庭球場 →撤去(人気がないので仕方ないですが野球場は元々あったので惜しい)

新たに屋根付き多目的広場、屋内遊戯場が新設されます。

そういったことも踏まえて、さらに園内を紹介します。

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この夏は営業を休止していた市民プール(1971年オープン)。
ここは撤去されて親水広場に衣替えします。

子供用プールの白鳥の滑り台、お椀型の噴水が面白いです。
部分的にでも残したら面白いんですけどね。

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プール以外のスペースがやたらと広いです。
かつては人でごった返したのでしょうか。
こちらは競泳用プール。

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テニスコートも廃止対象です。

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現状維持で存続する遊園地でシンボル的な観覧車。
そんなに高くないですが、園内で一番高いところに立っているので眺めは良いです。

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この南公園の遊園地で特筆すべきなのは乗り物料金の安さ。
その安さで時々話題に登っているようです。

紙の回数券というのがあって、20円券が11枚綴りで200円。

私は「今のうちなんだから」と恥ずかしさを抑えて、回数券を買いました。
私のプランは観覧車(100円)+子供汽車(60円)+サイクルモノレール(60円)でちょうど回数券分。
園内をいろんな角度から見られます。

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まず観覧車で園内を俯瞰。これは遊園地エリアです。
ため池や周囲の地形もよく分かります。

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続いて子ども汽車。線路がため池の上を走ります。
正面に見えているのが上下の池を区切る堰堤遊歩道。

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最後にサイクルトレインで空中から。
開放感があります。

遊園地については現状維持で存続が決まっているので、乗り物も無事なのだとは思いますが、料金については見直されることもあろうかと思いますので、お得感を味わうには今のうちなのかなと思います。

今年3月いっぱいまでで、次は3年後になってしまいますので、今のうちにいかがでしょうか。

交通広場についてはリニューアルが決まっていますので、別に一記事を使って詳しく紹介します。

<関連記事>

 「大正時代の日下遊園地」
 「東山動物園の旧モノレール」 
 「海中から現れる阪神パーク跡」

  ◇目次◇ 近代の公園

 

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