高知の旅2018(9)比島交通公園
2018年GWの高知旅行、「(8)喫茶店でモーニング」の続きです。
交通公園ってご存知でしょうか。公園の中に信号や交通標識、横断歩道などのミニチュアがあって、子どもたちが安全に遊びながら交通ルールを学べる公園です。おそらく交通戦争と呼ばれた昭和30年代以降に子どもたちの交通事故を減らそうとして実施された試みの一つかと思います。日本初の交通公園は昭和38年(1963年)に尼崎市にできた西武庫公園らしいです。
私は主に戦前の公園に興味を持って見て回っていますが、戦後の公園では交通公園に特別な興味があります。
その理由は公園施設のユニークさ、特異な時代背景がありその後廃れたこと(改修されて一般の公園になったものもあります)、当時の街の構成が残っていたりすることなどです。
各地の交通公園に折々立ち寄ってきたつもりで過去記事を再確認したところ、ほとんど何も書いてませんでした。
ぱっと思いつくところでは西宮交通公園(久保公園)が面白いので機会あればぜひ。
この高知市の比島交通公園については、高知駅から北東方向の沢田マンション(次の記事に予定)に歩いていく途中、たまたま通りがかりました。
訪問日:2018年5月5日
ちなみに比島交通公園の紹介の前に、途中で気になったものも紹介しておきます。
ビルのような高砂湯。この時は通りがかっただけで入っていません。
現在はサウナで有名みたいです。
高知県東部でよく見かける水切瓦の蔵。
こちらも水切瓦の蔵。高知市内でも見られます。
比島交通公園に到着しました。
正式名称は「高知県立 交通安全こどもセンター」です。
「交通公園の歴史と目的」によれば、元々昭和41年10月に柳原児童交通公園(鏡川の河原で現在は鏡川みどりの広場か)が開設され、その後、昭和45年(1970年)5月5日(訪問した日!)に高知県立交通安全こどもセンターが比島公園内に開設されたという流れです。
案内図がありました。このように遊具がある公園を格子状の道路が囲む配置になっています。
外周でぐるっとループしているのはゴーカートのコースです。
交通公園の花形遊具はゴーカートで、これは今も人気のようです。
ゴーカートコースの立体交差部分。
ゴーカートのコース。
ゴーカートの券売機。
この時は1人乗りが1周100円、2人乗りは1周160円でした。(2024年1月現在も変わってません)
交通公園として実物展示もあって、これはバス図書館です。
SL(C58型蒸気機関車)もあります。
昭和18年4月から昭和43年7月まで土讃線を走っていた機関車で、昭和45年5月交通安全こどもセンターの開園に当たり、国鉄四国支社(JR四国)から提供されたと説明がありました。
こんなものもありました。
「交通安全を願う群像(受難の像)」です。
説明によれば、この像が作られたのは高知県の交通事故死者が198人を記録し、第一次交通戦争といわれた1971年(昭和46年)で、作者は県内の3人の美術教師(河野功氏・町田祐一氏・永吉海心氏)です。
元々は帯屋町1丁目の高知大丸前に設置されており、1991年の中央公園拡張工事などに伴い、ここに移転したと記されています。
この公園のために作られたものではないですが、ここにふさわしいものです。
これがマップにある円形ベンチです。コンクリートのベンチ。
不思議な遊具もありました。
昭和45年(1970年)に建設された時の状態を色濃く残しているのではないかと感じられます。
<関連記事>
高知の旅2018の最初は
・(1)近代の高知公園
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