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2023年2月 3日 (金)

四国みぎした旅行(8)吉良川の石塀・いしぐろ(高知県室戸市)

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2022年GWの四国旅行の続きです。

前回は吉良川の町並みについて紹介しましたが、今回はもう少し細部に特化して「いしぐろ」を取り上げます。
高知県東部の吉良川や奈半利(なはり)などでは、台風に備えた石塀が家を囲んでいて「いしぐろ」と呼ばれています。
積み方にはいくつかのパターンがあります。

その一つはこのように玉石を半割にして断面を見せながら積み上げているもので、私はこのタイプが色のバリエーションのある丸が連続してきれいだなと思います。下段はおおよそ四角い切石を積み上げて変化を付けています。

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引いたところから。おそらく丸い割石は装飾性が強いもので、土台の他、隅は四角い石で補強されています。
上には瓦も乗っています。

このいしぐろもそうですが、表の街道筋よりは、裏の山寄りの道で多く見かけました。

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荒々しい石をそのまま積み上げたような石塀。

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両側がいしぐろの道を歩くと、堀の中を歩いているようです。

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こちらはラフに整形した石垣の上に、丸石が割らずに積まれています。

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崩れているところで見るとこういう断面です。
ここでは石2個分ほどの厚みのようです。

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右の塀が目地を埋めてがっちり積んでいるのに対して、左は石を積み上げているだけに見えて対照的です。

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最初の例にも似て、大振りな石垣の上に丸い割石が乗っています。
ちょっとしたバランスの違いで違って見えるのが面白いところです。

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隣の塀は土台が亀甲積みでよりきっちり積まれています。
割石の高さもあります。やはり割石のグラデーションが美しい。

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引いたところからはこんな感じです。

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最後にこちらは明治時代の建築らしいです。2段に分かれず、地面から上まで一様に積まれています。
ラフに四角く整形された石があったり、丸い石があったり。
こちらのタイプの方が古いのかもしれませんね。

一口に台風に備えた石塀と言っても変化があって、歩きながら楽しめました

<関連記事>

 シリーズの最初の記事
 (1)高知県境の町へ

 

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