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2023年1月23日 (月)

四国みぎした旅行(2)箱庭みたいな甲浦(高知県東洋町)

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高知への旅行の続きです。

DMVで到着した道の駅東洋町は、白浜という地区にあります。
ここから隣にある港町・甲浦(かんのうら)に歩いていきました。

ところがここで道を間違え、国道の方に入ってしまいました。
最初の写真はその時、橋の上から撮った甲浦です。大回りにはなってしまいましたが、ここから甲浦を眺めることができたのは良かったと思います。

正面に見えるクスノキが異彩を放っています。ここから右に伸びる入り江が東股、左に伸びる入り江が西股と言うそうで、複雑な入り江をなす天然の良港です。昔から阿波や上方への玄関口となっており、土佐藩の番所、船蔵などが置かれていたそうです。参勤交代に使われることもあったとのこと。

明治時代には捕鯨基地、のちには沿岸漁業の町になりました。

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同じく国道の橋の上から反対を見ると、浅宇津外港が見えます。
かつてここには神戸・大阪からのフェリーが寄港して、高知や足摺港などに向かっていたらしいのですが、2005年に廃止されてしまいました。
フェリーがあればもっと来やすかったのに。言い換えればかつてはもっと近い存在だったとも言えます。

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再び内港側。手前に古そうな石垣があったり、海岸に地層が走っているのが見えたりと興味深い眺めです。

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もう少し東股側の眺め。右に見える小山も元は島だったのではと思えるぐらい、向こう側では低くなっています。
ちょうど船が入ってきました。箱庭のような愛おしい風景です。

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さて遠回りになりましたが、甲浦の東奥から坂を下って集落に入ります。
見ると古そうな煉瓦塀がありました。階段まで続いています。

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東股の奥。この正面のあたりに東股の番所があったらしいです。

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漁業の町らしく、据え付けの作業場がありました。

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車輪のようなユニークなレリーフ。

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造船所の横にあった気になる建物。
何か関係があるのでしょうか。

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同じ建物です。台風や高潮に備えてか、玄関にはシャッターが降りるようになっています。

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東股から国道側を見たところ。
近くに造船所裏という地名があったので、奥の背の高い建物は造船所だったのかなと思いますが、海から船を上げ下ろしするレールがいくつも敷かれています。その隣がさっきの建物です。

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改めてランドマークのクスノキ。熊野神社の大楠というそうです。
ピロティのある建物は(昔の?)漁協です。
何とも絵になる風景です。

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熊野神社に上がってみました。
結構な石段です。
熊野神社は熊野権現十二社のうち1社が飛んできたという伝説があるらしいです。

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熊野神社には鐘楼があって、屋根を支える鬼?の装飾が面白いです。
欄間に描かれる波の透かし彫りもとてもダイナミック。瀬戸内とは波の捉え方が違うような。

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この熊野神社もそうですが、津波からの避難場所に指定されています。
甲浦は台風の風には強いのですが、リアス海岸のため津波被害を受けやすく、江戸時代や昭和21年の南海地震でも津波が到達した記録があるそうです。

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避難経路にはこんなものもありました。
お年寄りが避難の時に使う杖が備えられており、「あきらめないで!!」とか「弱音を吐くな!ここからや」という避難時の状況を想定したメッセージまで書かれています。

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その階段を登って振り返るとこんな眺めです。
正面に見えているのが熊野神社の大楠です。

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西股に入ります。甲浦にも、高知らしい水切瓦(台風などの強い雨から壁面を保護するため壁面に数段の屋根を付ける)のある建物があります。

なお、今茶色い建物があるところには少なくとも2014年までは洋風建築が建っていたようです。
間に合わなくて残念。

<グーグルストリートビューより2014年の同じ場所>

 

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西股の対岸にはJF甲●冷蔵と書かれたコンクリートの建物があります。
四国水産冷蔵と書いてある資料もあり、また高知県の近代化遺産リストに「甲浦水産冷蔵」が載っています。
同じ建物でしょうか。
このあたりに参勤交代の時の土佐藩の御殿があったそうです。

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最後に可愛らしい建物。

近くにおられた方に尋ねると散髪屋さんだったそうです。

写真は一部しか載せませんでしたが、入り江に沿った街並みは歩くごとに景色が変わっていって見飽きませんでした。
ランドマークになっている熊野神社の大楠も含めて箱庭のような町でした

<関連記事>

 シリーズの最初の記事
 (1)高知県境の町へ

 

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