四国みぎした旅行(6)蔵空間蔵宿に泊まる(高知県室戸市)
2022年GWの四国旅行の続きです。
室戸岬からはまた高知東部交通バスに乗り、吉良川傍士のバス停で降りました。
この日の宿は吉良川に取っています。行けばすぐ分かると思っていたのですが、やや甘い考えでした。
午後7時ぐらいでもこんな感じで、青いLEDライトが誘導灯のようです。
宿は古民家の宿なので、一体どれなのか。みな古民家ではないか。
ようやく宿に着きましたが、ホテルや旅館のようにフロントがあるわけではないので、宿の方は一体どこにおられるのか。
今夜はほんとに泊まれるのか。不安に思いつつ探しているとようやく宿のおかみさんにお会いすることができ、無事チェックインしました。
朝になってみるとこんなに分かりやすい建物です。
角に水切瓦のある蔵が建っていて、その並びにもさらに蔵があります。
門を入ると看板が出ていて、ここは蔵空間蔵宿という宿です。
築120年の古民家を改修して宿泊施設にされています。
正面は目隠しの塀になっています。半割の丸石が並ぶ塀はここ吉良川や後で訪ねた奈半利(なはり)などでよく見かけました。
カフェはこの時はお休み中のようでした。
門の脇にはなかなか大きなレンガ積みの貯水槽。
今は使われてなくて、取り外されたものか、鬼瓦が並んでいました。
目隠しの塀を回り込むように入ります。
家の中がまた通りのようです。
元々の設えもあるのでしょうが、改修時にオーナーさんのセンスで整えられているようです。
中庭の右側に並ぶ蔵などの中に共有スペース(カフェ、キッチン、お風呂など)が入り、左側に宿泊棟があります。
奥の蔵はオーナーさんの住まい。
母屋は明治時代の築120年の建物。
2018年に改修されたそうです。
こちらが1つめの宿泊棟。
こちらは大正初期の離れ棟。
私はこちらに泊まりました。
1棟貸しなんですが、1人でも1人分の料金なので申し訳ないような。
ここから離れ棟の写真が続きます。
庭側の手すり。手すりや床下の通風孔にも装飾が入っています。
玄関。正面に丸窓があって明かりを取っています。
仕事もできるようにデスクがあったり、和紙の灯が吊るされていたり、リノベーションで現代的な要素も調和するように加えられています。
座敷の床の間と床脇。青い壁が特徴です。
床の間と床脇の間の開口部。何と呼ぶんでしょう。
かなり写実的な竹の細工が施されています。
書院の欄間には、竹と雀の図案。
動きもあり、ハイライトのみ透かしたおしゃれなデザインです。
床の間は竹がモチーフなのでしょうか。
また座敷と次の間の間の欄間は扇流し。
扇面には桜、菖蒲、菊、紅葉などが描かれていて、四季を表しているようです。
次の間と廊下の間の欄間は、梅、竹、
続いて、菊、蘭
ということで四君子です。
吉祥模様といっても松竹梅や財宝などではなく、文人趣味で品が良いですね。
ふすまの引手も竹と菊でした。
全体に品のある装飾の選択になっています。
こんな離れで一人、ぜいたくに過ごさせていただきました。
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シリーズの最初の記事
(1)高知県境の町へ
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