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2019年10月27日 (日)

石の島・北木島の大浦(岡山県笠岡市)

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初秋の笠岡諸島の旅の続きです。
白石島から次は北木(きたぎ)島に移動します。
今度は高速船のニューかさおかに乗ります。
ニューかさおかは2012年建造の比較的新しい船です。

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すぐ隣の島で、定期旅客船でもたいして時間は変わらないので割高感がありますが、直近の便ということで高速船の利用になりました。

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北木島の大浦港に到着。
名前の通り、開けた湾です。
定期旅客船・高速船は島の東側の大浦港(と楠港)に停まり、フェリーは島の西側の豊浦港・金風呂港に停まります。

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こういう形をしています。(右上方向が北なので注意)
右上に白石島が一部見えています。
この地図で言うと下の大きく凹んだ湾の奥が大浦です。

今回の目的は花崗岩「北木石」の石材の島として有名な北木島の採石産業遺構を見ることで、それはこの地図でいうと上側の海岸に集まっています。
その前に漁業集落の大浦を歩きました。

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さっそく大浦の集落を歩き始めます。
ここにもアーケードを持つ食料品店がありました。
味噌づくり用の糀を売っているのがちょっと特色かも。

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この集落には大きめの諏訪神社があります。
漁業の神様としてでしょうか。

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ここで備前焼の狛犬一対を確認。
伊部の興楽園の刻印があります。


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戦前っぽいデザインの忠霊塔もあります。

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屋根の棟の飾り瓦は左に龍、右に二頭の虎がにらみ合うような構図で、見事です。
白石島の鯛の瓦と同様、龍は波の中に体を沈めている立体的な表現です。

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小川に架かる小橋。石柱や石を切る丸鋸刃の使用済のものが置かれていて、石材の島らしさが出ています。
この丸鋸刃は井戸の蓋とか、あちこちで鉄板代わりに使われていました。
石についても端材らしきものが、家や畑の脇にごろごろしています。
漁業集落とはいえ、石材産業は大きな産業ですので大きく影響が及んでいます。

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シュロの並木に誘われて見に行ったところ、社宅のようなものが2列に並んでいました。
どこかの石材会社のものでしょうか。
サッシは木製のようでしたので、昭和30年代とかかなと思いました。

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こういう面白いものも。
一見、普通の木製の小屋ですが、よく見ると扉の上に「操舵室」と書かれていて、船の操舵室を移築(?)したことが分かります。
陸に上がっても、海上での仕事を懐かしむ気持ちがあったのでしょうか。

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また、歩いていて目立ったのが門柱。
工夫を凝らした石の門柱が多かったのは、やはり石材の島ならではかなと思いました。

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この鉄杭もなんとなく採石場で使われるもののような。

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石塀にはめ込まれた戎・大黒さんの石のレリーフ。
見たのはここだけだったので、風習まではいかないのかな。

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海岸近くの鳥居くぐりの松。

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集落の中心部。消防倉庫のようです。
これも昭和30〜40年代の雰囲気。

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こちらは戎さんの祠です。
囲む壁が煉瓦になっています。
刻印は四弁花でした。

戎さんが多く祀られているのは漁業集落らしいといえます。

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大浦の漁港の船溜まり。正面奥に三階建ての建物が見えますでしょうか。

 

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天野屋旅館といって木造三階建の現役の旅館です。
明治初年の創業で、戦後すぐに三階建てになったらしいです。
このあたりで泊まるならここがよさそう。

だいたい見て回ったので、次の集落に移動します。

ちなみに大浦の北木中学校には、北木石記念室があり、採石産業に関する展示があるそうです。
平日のみ入れますので、平日に訪ねる方はよろしければ。

 

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