笠岡駅前の建物など(岡山県笠岡市)
笠岡の話の続きです。
JR笠岡駅を降りると駅前にあったのは区画整理された街。
どちらに行って良いものか迷います。
少し先に歩いて目についたのがこの建物。
装飾や縦長の窓が古さを感じさせます。
カフェモヨラと書かれていて、フリースペースらしいです。
訪問日:2019年6月30日
角の装飾のアップ。装飾は洋風ですが、屋根は日本の瓦です。
カフェモヨラの前の通りを東に向いたところ。
この通りが旧街道筋=メインストリートのようです。
そこでその道を西に進んでみることにしました。
広幅員の県道34号線を越えるところで気になる建物が。
交差点に向かって壁面が逆アールを描いています。
ただ、傷んでいて柵に囲まれていますので、次に来たときにはないかも。
同じく、隣の角には新しそうな建物で、やはり逆アールの壁面です。
反対側の二つの角は普通の建物でしたが、かつては円形の広場的な空間を作っていたのでしょうか。
見たところ、この県道34号線が区画整理地区の境目のようで、この先、急に細く趣きのある道になります。
この建物は正面に何か紋章のようなものが付いていた痕跡があります。
こちらの看板建築っぽい建物。
先ほどのカフェモヨラと共通性を感じさせる装飾が付いています。
ただし、なんとなく和風。2羽の鶴に波、上は花菱です。
花菱は家紋でしょうか。
さらに進むと昭和初期風の橋が現れました。
称念寺橋と書かれています。建設年は書かれていません。
片側がぐっと開いているのが特徴的です。
こちらの道も大事ですよと示しているようです。
この川は隅田川です。大事な川のようなので、次の記事ではこの川筋をたどります。
この先、街道はクランクして続きます。
井戸に隣接してレンガ積みの防火水槽(たぶん)。
昔お店だったと思われる建物。
この先で旧街道はJR山陽本線をくぐり、建物もまばらになっていきますので、ここで引き返しました。
(この間、あちこち歩き回りましたが)
カフェモヨラから旧街道を逆に東に向かうと、区画整理地区が切れたところにこの建物があります。
笠岡チボリというパン屋さん。情報が出てこないのは、営業されてないのでしょうか。
ここも似たような洋風の装飾があります。
○の左が切れていて高というのは昔の屋号でしょうか。
「岡山県の近代化遺産」によると昭和20年の木造建築です。
この先は東本町えびす通り商店街で、古い街並みが続きます。
こちらの池田時計店は、売り物だったのか、展示なのか、カメラがビニールに包まれて並んでいます。
商店街の終わり近く、魚宮という魚屋さんがあります。
見方によっては古いのかもと思わせるモダンデザインです。
商店街を振り返ったところ。
つい最近、平成30年2月まで笠岡で最後のアーケードがあったそうです。
他のアーケードは区画整理事業に伴って、平成10年前後に撤去されたといいます。
なお、この街道筋を先に進むと、前回記事の古城山公園の入口に出ます。
街道から少し外れた所にも近代建築があって、こちらは日本基督教会笠岡教会。
「岡山県の近代化遺産」によると、明治26年建築、設計は浅野富平・小林芳太郎、施工は小林芳太郎とのことです。
たまたま通りがかりましたが、塔屋が45度ふっているのが、何これと目をひきます。
どういう意図なんでしょうね。
最後にもう一つ気になったものを。
公園の中にぽつんと多宝塔。
実は区画整理事業で昭和52年、ここにあった遍照寺が西の浜の埋立地に移転し、多宝塔は隣のイチョウの木とともに取り残されたのだそうです。
もともとお寺は鎌倉時代末期の元弘年間にこの地に移されたと言われ、多宝塔は慶長11年(1606年)に建てられて、隣のイチョウもその時、記念に植えられたものらしいそうです。亀腹が瓦葺きなのは、明治時代の改変らしいという説明もあります。
将来的にはお寺に移される予定とのことですが、貴重なランドマークですし、周囲を整えてこの場所でも良いような気もします。
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日常旅行日記「古城山公園」
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