西町公園・白鳥西公園(名古屋市熱田区)
名古屋市の公園めぐりの続きです。
前回の神野公園に続き、熱田区の西町公園を訪ねました。
西町公園は、『名古屋の公園』(昭和18年)によると、西郊土地区画整理組合によって設置された公園で、昭和14年に寄附され、同年11月10日に開園しています。広さは3672.59㎡。施設にはブランコ、滑り台、国旗掲揚柱があり、桜などが植えられたそうです。
訪問日:2018年10月8日
公園名は公園入口の真ん中に、手書き風の文字で刻まれた自然石として置かれています。
大きくはないですが。
この公園で気になったのは「工場殉職者之碑」です。
「生前衆ノ模範トシテ職務ニ精励シ拮据産業ニ貢献スル所アリ
不幸ニシテ終ニ其ノ職ニ殉ス
真ニ感激痛悼ノ至ニ堪エズ
乃チ愛知県下工場主並ニ従業員一同資ヲ醵シ碑ヲ営ミ
以テ深ク哀弔ノ意ヲ表シ永ク英霊(ノ)冥福ヲ祈ル
昭和十年乙亥四月 」
と書かれています。
また裏面には、
「題 字 愛知県知事正四位勲三等 篠原英太郎
撰 文 従五位勲六等 石田元季
書 者 移山 佐分清之
建設者 愛知県工場会 」
と書かれています。
工場で事故に遭った人を合同で慰霊しているのでしょうか。
碑の横には石の橋のようなものがあってこれも気になります。
庭園のようになっていたのでしょうか。
古そうなのは以上で、後は比較的新しそうなものです。
飛び石の遊具。
ここにも個人的グッドデザインの水飲み場がありました。
回転するジャングルジムもあります。
こちらは幾何的な山型遊具。
ベンチは木のシンプルなベンチがありました。
ここから南へ、白鳥西公園をめざします。
途中、渋い木造アパートがありました。
成田荘と書かれています。
ネットで建築年は1963年(昭和38年)というデータが出ていました。
玄関周り。装飾が多い訳ではないですが、直線的なデザインの中、玄関両脇に鉄平石を貼っているのがアクセントになっています。
このあたり、和風の長屋がたくさんありました。
白鳥西公園に着きました。
こちらも天然石に公園名が彫られています。
何となく書体が西町公園より新しく感じます。
白鳥西公園は、『名古屋の公園』によると白鳥線土地区画整理事業の際に整備されたもので、広さは2397.59㎡。昭和13年に寄附されて、同年12月12日に開園しています。公園には檜などが植えられ、施設として二人用ブランコ、滑り台、藤棚、露壇等があると記載されています。
現在の公園はこんな感じ。置かれている遊具は新しいものです。
残念ながら古そうなものは確認できませんでした。
公園と一体的に熱田社があります。この神社に合わせて公園を置いたのでしょう。
実はここが熱田社になったのは明治維新の時で、それ以前は三十番神だったそうです。
下記のページによると全国の有力神社から神様30柱を集めて、日替わりで1日1柱の神様に守られるという信仰だそうです。明治の神仏分離令の際にこの教えが禁止されて熱田社になったとのこと。
三十番神というのは初めて知りました。
昭和●十二年(32年?)に薪炭商店に寄附されたかがり火の柱。
公園隣の民家に公園に向けて時計が設置されていました。
こういう配慮いいですね。
もうしばらく周囲の長屋などを見て回りました。
下見板張りの長屋です。
こういう長屋が残っていて、周囲は落ち着いた住宅地でした。
熱田社の南側は幹線に面していて賑やかです。
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