« 加賀石の里めぐり(6)那谷の建物など | トップページ | アールデコの下鴨森ガ前児童公園(京都市左京区) »

2019年2月11日 (月)

加賀石の里めぐり(7)滝ヶ原の石橋群

170505takigahara0
勢いで続けます。
小松市の滝ヶ原町では、滝ヶ原石という凝灰岩の石材が採れ、その石を使ったアーチ石橋群があるということで、見に行きました。
交通手段を調べたところ、滝ヶ原町に直接行くバスはなく、地図を見ると、那谷寺から低い峠越えの道を2kmほど歩けば着くということで、加賀周遊バス「キャン・バス」で那谷寺まで行き、そこから歩くことにしました。

実際、この写真ぐらい緩やかな峠で、「熊に注意」の看板さえ気にしなければ楽な道です。

訪問日:2017年5月5日

※今回の分も、カメラの設定がずれていて解像度が低いです。見づらくてすみません。

170505takigahara1
滝ヶ原町の谷に降りると、観光案内地図がありました。
滝ヶ原のアーチ石橋群はこの地域の観光の目玉なので、5つの石橋をめぐるウォーキングルート(約6km・3時間)というのが示されています。結果を先に言ってしまいますが、バスの時間の都合で、ルートを短縮して約1時間で回りました。

170505takigahara2
案内板の近くには、鞍掛山アーチ型石橋由来碑というものが建っています。つい最近立てられたものです。

170505takigahara3
目指す石橋はあの山の麓。
広い谷で、歩く道はほとんど平坦です。

170505takigahara4
川を覗いてみると、岩盤が露出しています。
見慣れた川の風景ではありません。

170505takigahara5
川に沿って歩いて行くと、さっそく最初の石橋、西山橋が現れました。
シダなどに覆われていて、見た目はきれいです。橋本体は見にくいですが。

170505takigahara6
橋を保護するためか、欄干は設置されていなくて、注意看板が置かれています。
上から見たら道路が川を渡っているだけに見えます。
横から眺めないといけません。

170505takigahara7
分かれ道に建っていた下見板張りの建物。
倉庫でしょうか。

170505takigahara8
川の左岸を歩いて行くと、道の脇に石材が置かれているのが目に入りました。
この上に石切場跡があります。最後に紹介します。

170505takigahara9
我山橋に到着。
この橋が一番さりげないかもしれません。
よく見ないと見落としそうです。

170505takigahara10
我山橋が架かる川とは別の流れの川に残りの橋は架かっています。
丸竹橋は一番きれいに整えられた橋です。
かつ、平行して新しい橋が架かっていますので、よく観察できます。
この写真も隣の橋から撮りました。
アーチ部分は青い石、本体は赤っぽい石で組まれていて、コントラストがきれいです。
5橋の中でもこの橋がメインと言えるでしょう。

170505takigahara11
この橋の所に、小松市指定文化財「滝ヶ原アーチ石橋群」の説明板がありました。
解説を読むと、架橋年代は明治後期から昭和初期にかけて、地元石工により建設されたそうです。かつては11橋があったと書かれています。

170505takigahara14
先に進むと、石材店の看板がありました。
ここは現在も滝ヶ原石を採掘されている荒谷商店さんです。

東京のブルーボトルコーヒー品川カフェで、滝ヶ原石が使用されていると紹介されています。興味のある方はどうぞ。

170505takigahara15
道の脇に石材が積まれていて、滝ヶ原石を観察できます。
青みがかった上品な色合いですね。

170505takigahara12
この奥に現役の本山採石丁場があるようです。

170505takigahara13
また近くの「石の里水と緑のふれあい公園」には、小松市により「珠玉と石の里」滝ヶ原の案内板が立てられています。

170505takigahara17
さらに一番奥の東口橋に行きました。
省略しましたが、ここまでの石橋も橋名を記した柱が設置されています。
上から見るとこれだけ?という感じですが。

170505takigahara16
この橋は下に降りやすく、近くから観察できるのでお勧めです。なんならくぐることも可能。
5つの橋の中でも野性的な雰囲気。丸竹橋の看板にあった「壁石上部に方柱状の石を等間隔に突出させて地覆石を支える「貫石構造」を持つもの」の例になっています。

170505takigahara18
東口橋が一番奥なので引き返し、帰りに大門橋を見ました。
ここは隣の丸竹橋同様、整った橋です。
これで5つ全部回れました。
隣の菩提町にもう1つあるらしいですが、それは離れているのでまたの機会に。

170505takigahara19
帰り道、川の右岸を歩くと、西山石切場跡がよく見えます。
実際のスケール感は写真で見るよりもっと大きく感じられます。
この柱でよく支えていますね。

狭い地域に新旧の石切場と石橋が固まっているので、石を見に行くにはいい場所だと思います。

<関連記事>
 「加賀石の里めぐり(1)鵜川石切場跡」
 「加賀石の里めぐり(2)ハニベ巌窟院」
 「加賀石の里めぐり(3)遊泉寺銅山跡」
 「加賀石の里めぐり(4)大聖寺の近代建築など」
 「加賀石の里めぐり(5)那谷寺」
 「加賀石の里めぐり(6)那谷の建物など」

|

« 加賀石の里めぐり(6)那谷の建物など | トップページ | アールデコの下鴨森ガ前児童公園(京都市左京区) »

国内旅行」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 加賀石の里めぐり(7)滝ヶ原の石橋群:

« 加賀石の里めぐり(6)那谷の建物など | トップページ | アールデコの下鴨森ガ前児童公園(京都市左京区) »