鳴門の近代建築など(1)
随分間が空きましたが、鳴門の記事の続きです。
訪問日は2016年の9月11日。
鳴門の近代建築などを紹介します。
出典:国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス
「鳴門海峡」USAーM263-23 昭和22年米軍撮影 を加工
鳴門を訪ねるにあたって、事前に空中写真で旧市街を確認しました。
写真を見ると東西に延びる市街地と南北に延びる市街地があります。
その交点が上の写真の場所です。
道路元標を置くならここしかないという場所ですが、道路元標は見あたりませんでした。
まず東西の道は撫養街道です。関西方面から船でお遍路さんに来るとまず上陸したのが撫養港で、そこから撫養街道をたどって札所を目指したそうです。
南北の道は渡船場につながっていて、その先は高島です。
まず南北の道を北上しました。
すぐに現れたのがこのピンクの建物。
とても目立っています。
窓の桟や水平線も主張しています。
玄関脇にはダイヤの窓も。
途中で裏道に入って、造り酒屋の花乃春酒造さん。
登録有形文化財のプレートを掲げておられました。
創業文化11年(1814年)で、正面に見えている仕込み蔵と左手にある瓶詰め蔵は昭和18年のもの。
お酒の販売もされています。
撫養小学校の裏門。
元は正門だったのではないかという重量感があります。
小学校の向かいにある斎田集会所はそこそこ古いのではないでしょうか。
サイディングに覆われていますが、後ろに回ると下見板張りです。
撫養街道まで戻ってきました。
ダルマヤ薬局の磨りガラス文字。
医院の建物に隣接してピンクに塗られた下見板張りの建物がありました。
元は医院関係で使われていたのではという気がします。
玄関上の破風部分に亀甲模様が入っていたり、漆喰細工のようなものがあったり、凝っています。
再び撫養街道に戻って、西に向かいます。
初めて見るとインパクトのあるおたふくさんの鏝絵看板。
洋風付き町家。
町家で部分的に洋風なのが面白いです。
西に歩いて行き、三拍子酒造の煙突に誘われていくと、レトロな浜田煙草店がありました。大正9年の建物だそうです。
玄関脇のこの小窓は何でしょう。
たばこの販売窓口?
このあたりで引き返しました。
鳴門市街中心部に戻ってレンタサイクルを借りた後、渡船をめぐって、小鳴門海峡の北の入口にある北泊まで走りました。その途中にあった、瀬戸小学校の門柱。左側の門柱には「瀬戸幼稚園」と書かれています。
モダンデザインの塀。
建物がかなり傷んでそうで気がかりです。
今では鳴門で唯一の銭湯となってしまった東浜温泉。
1965年の開業だそうです。
私も入りました。たぶん開業時の雰囲気が今も残っています。
最後にもう一つ。
鳴門市役所の建物がかっこいいなと思ったら、1963年に完成した増田友也設計の建物だそうです。
docomomo Japan選定。
鳴門は増田友也の建築がたくさん残っているそうですが、この時の旅行ではそこまで回る余力はありませんでした。
ご興味のある方はこちらもどうぞ。
「鳴門の近代建築など(2)」に続きます。
<関連記事>
「隠れた名所・小鳴門公園」
「鳴門の渡船に乗る」
「大毛島から高島へ」
「鳴門の近代建築など(2)」
「鳴門の石材」
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