のせでんアートライン開催中

先日、知人に誘われて、「のせでんアートライン妙見の森2015」というアートイベントに出かけてきました。(11/23まで開催中)
今回は2回目の開催で、私は前回は見ていません。
他の地域型アートイベントとどのように違うのか、そしてどんな建物に入れるのかが私の関心事です。
開催地域は非常に広く、北は妙見山頂から南は川西能勢口まで分散しています。能勢電鉄に乗って巡ってくださいという趣旨なのでしょう。能勢妙見・里山ぐるっとパスという、阪急・能勢電・ケーブル・リフトが乗り放題になる切符(1500円)が出ていて、これを利用しました。
ただ結論から言うと、一日で回るのは無理があります。
大阪に住んでいても、私は南の人間なので、能勢まで出かけたのは初めてです。
まずは妙見口駅から。

歩いて行くと、オリジナルのかかしが並んでいます。
これはアーティストではなくて、学生が作っていたりするのですが、とにかく数が多くて楽しめます。
この向かいに大きな作品がありました。

さらに歩いて行くと旧吉川中学校の建物。(今はオイスカ関西研修センター)
下見板張りの建物で、昭和20年代の雰囲気です。
ここの体育館に、作品「花子」があって、かなりのインパクトがあります。
ぜひ体験を。

妙見口駅からケーブルの黒川駅までは、普通に歩いても15分はかかるハイキングコースです。
もっと簡単に乗り換えられるのかと思っていました。
途中、参詣の街道と、穏やかな里山の風景が眺められます。

ケーブルの黒川駅。
まっすぐ見通せるのですが、随分急な角度です。

黒川駅の隣には洋風建築の黒川公民館があります。
ここも会場で、プラネタ・ルームという展示が行われていました。

黒川駅は改修されていますが、どうも古い建物のようです。
ケーブルは大正14年開業で、戦時中に廃止、昭和35年に再開されています。

ケーブルカーは、途中で角度が急になるので、下ではかなり傾いています。

ケーブルで山上に上がって、きつい坂道を上り、さらにリフトに乗り換えます。
この季節、コスモス畑の上を走る楽しいリフトです。
片道12分ののんびりした移動。区間によってあじさいの続く所もありましたし、季節によっていろんな花が楽しめるようにしているのでしょうね。

リフトを降りてからさらに数百メートル登りがあって、妙見山頂に到着します。
ここに100年前の茶室を改造した展示がありました。
この中に入っての、体験型の作品です。
一番のお勧め。

さらに元旅館での展示もあります。
ここも楽しい展示です。

妙見山はさすがに妙見信仰で賑わった歴史があり、趣きある建物が残っています。
今は裏手になってしまったこの建物、とても味があります。

妙見山は十字の紋で溢れています。妙見山は日蓮宗のお寺ですが、江戸時代、能勢氏の庇護を受けており、この紋は能勢氏の家紋と共通だとのこと。キリシタンとの関係が噂されたり、妙見の星辰信仰の北極星を示しているようでもあり、興味深いところです。洋風の要素もあったのが面白いところでした。

山を下りて、黒川駅から谷を進みます。(これは別の日)
秋が深まって、紅葉しています。

このクヌギの木、台場クヌギというそうです。
炭を焼くのに、木を地上1〜2mのところで刈って、そこから伸びてくる枝を利用したそうです。
なのでこんな不思議な形になります。

黒川駅から15〜20分ほど歩くと、黒川公民館に着きます。
休校中の黒川小学校の建物です。この北校舎は明治37年に建てられました。
こういうのが残っているんですね。
ここには4つの作品が展示されています。

窓から眺める風景は、里山の観察小屋みたいです。

これも別の日なのですが、山下会場にも行きました。
山下駅から徒歩15分ぐらいです。
ここの多田銀銅山の精錬所を中心とした鉱山町だったんですね。
坂を登った一番奥に、精錬所の跡を利用した川西市郷土館があります。
この建物は、大正7〜8年頃に建てられた旧平安家住宅で、主屋に離れ、蔵が並び、見応えのある近代和風住宅でした。別途記事にしたいと思います。

また、敷地内には、川西市の小戸から移築された、これも大正7年の旧平賀家住宅洋館があります。
平賀氏は化学者だったので、裏にちらっと見えているのが研究棟で、他に四阿、門、小さな橋が移築されています。
前に鶴之荘住宅地について書いたことがありますが、そこで小戸3丁目にあった洋館の隣に、この建物はあったようです。図面を見ると、移築されていませんが、この洋館以上に大きな和館も併置されていたようです。
イギリス風の美しい洋館なので、映画『繕い裁つ人』、ドラマ『マッサン』のロケ地にもなったそうです。
内部も見事です。

さらには精錬所跡の遺構も残されていて、美術館やアトリエもありという、かなり盛りだくさんな施設です。
前から行きたいとは思っていたのですが、いい機会になりました。
今回はお誘いする意味でダイジェストでお伝えしました。
ネタバレになりますので、ほとんど作品内容には触れていません。
最初に書きましたが広域に散らばっているので、絞って回らないと仕方ありません。参考になるかどうか私から独断でぜひ見ていただきたい作品を書いておきます。
1.妙見山頂・旧茶室 梅田哲也さん「なくならない室」
・静かで美しい体験
2.妙見山・旧よろづや旅館 松村泰三さん「虹をつくる」
・楽しい体験型。旅館も見物。
3.妙見の森リフト 淀川テクニック「リフトに乗ってる能勢頼次」
・作品がリフトに乗って回っています。見逃さないように。
4.関西オイスカ研修センター Yottaさん「花子」
・インパクトとしては最大。夢に見るかも。
5吉川自治会館向かいの空き地 勝木繁昌さん「夢のせて能勢電鉄プロジェクト-未来・心・風景」
・楽しいです。鉄好きな人にも。
6.妙見口駅〜黒川駅沿いの田んぼ 地域協働プロジェクト「SATOYAMA”かかし”つながり」
・かなりの数の個性的なかかしたち
7.ときわ台駅前空き店舗 ±±±(さささ)さん「記憶/鼓動/蘇生」
・鉄好きな人へ。能勢電のお宝があります。映像もマニアック。
なお、日生中央、川西能勢口の会場には行けなかったので、分かりません。
楽しまれますように。
<関連サイト>
のせでんアートライン妙見の森2015公式HP
※公式アプリもあります
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コメント
びんみんさん、おはようございます。
一つ解決したことが有ります。父の若い時の白黒写真に不思議な樹木とシェパードがうつっていて、一体何の木だろうと思っていました。そうしたら漢字は色々あるそうですが、びんみんさんの写真にある「クヌギ」らしいのです。大きな(でっかい)こぶが上部にあって、びんみんさんの写真より高さはあります。その木を背景に座っていて、足袋と下駄をはいている背広姿でにこやかに笑っています。その左側にシェパードがいるのですが、父は結婚するまで動物はかったことはないし、ましてシェパードですよ!
この三点が妙につり合いが良くて、明らかに下から写しているので、写真が趣味だった父が三脚に向かっているのかな、とも思えます。いつかその写真を拡大してお送りしたいものです。因みに場所は不明です。
100年前のお茶屋さんの再現、素敵ですね。今回は興味深い写真がてんこ盛りで、感想文が長くなりそうですからこのくらいにします。
お元気で!
投稿: まあちゃん | 2015年11月22日 (日) 10:15
まあちゃんさま、おはようございます。
コメントありがとうございます。
写真が解決につながった良かったです。
昔は薪や炭焼きなどに使われて、台場クヌギももっとあちこちにあったのでしょうね。
お話の写真、興味深い写真です。
戦前であれば、シェパードは軍用犬として多く飼われていたようなので、誰かに借りて写したなどではないでしょうか?
投稿: びんみん | 2015年11月22日 (日) 10:56