秋の香川・島めぐり(4)志々島の路地
粟島の会場を見た後、この機会なので隣の志々島(ししじま)も訪ねました。
この島は瀬戸芸の会場ではないので、志々島行きの案内はあまり目立ちません。粟島の上新田港経由で30分・330円の船旅です。本土の「宮の下港」から直接入る逆ルートもあります(20分)。
私以外にも島を訪ねるらしき人(カメラを持った女性)はいました。
志々島港が見えてきました。
港の周りに集落があります。周囲約4km、最高地点で約110mの小さな島です。
桟橋からはカーブする堤防を歩いて上陸。
この堤防、いい感じです。
港にある小屋。
小屋の横では山羊が草を食んでいました。
島はこんな形です。
4つの集落があるのですが、現在の人口はわずか20人ほど!
最盛期の大正時代には200戸以上、約1000人が住んでいたそうです。
当時は花畑が島を覆っていたとの説明もあります。
また漁業も盛んでした。
意外と映画のロケやTV取材は多いらしく、例えば映画「機関車先生」「男はつらいよ 寅次郎の縁談」のロケ地になっています。また、昨年のNHK「家族に乾杯」でも訪問されていました。
集落に入っていきます。
酒屋さんがありますが、閉まっています。
ベンチがたくさん。
港の一端に墓地があります。
塩飽諸島に多い両墓制の墓地です。
身体を埋める墓と拝む墓を分ける風習です。
なんだか家みたい。賑やかな集落です。
集落の中心には広場があります。
妻壁に描かれたこの絵は富士山?
集落内を細い路地が走っています。
迷路の中のような路地。
魅力的です。
大きな井戸。
さらに家に挟まれるように階段が山に向かっています。
魅力的な階段です。
この先に大楠があるらしく、そのためにこの島に来る人もいるそうですが、時間の関係で今回はやめておきました。
島唯一のお店。ご高齢のおばあちゃんが守っています。
一度はやめたそうなのですが、再開されました。瀬戸芸効果でこの島を訪ねて来る人も増え、ドリンクがよく売れたそうです。それでもしれているそうですが。
今度、若い人が人が店を始めるので、そうなったらこのお店をやめられるとも。
こういう小さな島でお店をやるというのは重いことなのですね。
ちなみに若い人は、会社を定年退職した方だそうです。
お店の前にはお接待の蚊取り線香が置かれていました。
この集落だけならすぐ一周できます。
再び、桟橋に戻ってきました。
この風景、水上ステージみたいです。
画になる島で、ロケ地に選ばれるのも納得できました。
船は再び粟島に寄って、須田港に戻る便でした。
粟島では、出発の際にテープを引いてお別れ。
島は「離れる」瞬間がはっきりしていて、大勢が大勢を見送る場面は、ただ居合わせただけなのに、胸に残るものがあります。
より大きな地図で 瀬戸内国際芸術祭2013 を表示
<関連HP>
香川大学瀬戸内圏研究センター
稲田道彦教授「瀬戸内圏の島の暮らしの変化」
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