梅田哲也さんの「O才」、私の場合
先日、参加しましたと書いた梅田哲也さんの展覧会「O才」。
会期が終わりましたので、ネタバレ記事書きます。
>前回の記事「山王の非日常ツアー、梅田哲也さんのO才」
公式告知「O才」
まず、集合場所が西成山王郵便局の隣の空き地・・・
だったのですが、誰もいません。あれ。
きょろきょろしていると、声が聞こえてきます。
よく見るとテープレコーダーが!
聞き取りにくい声で、斜め前の柳本商店が受付であることを教えてくれます。
のっけからフェイント。テープレコーダーってところがいいですね。
振り返ると柳本商店。
立ち飲みのできる酒屋さんです。
参加費を払ってマップを受け取り、注意事項を聞きます。
これが私のマップ。
「私の」というのは、手書きで番号が振ってあって、その順番で回りなさいということなのです。
Oさんと待ち合わせたのですが、いきなり別行動となり、2時間後にこの場所で再会する約束をしてそれぞれに出発しました。
ちなみにこのマップ、裏面に昭和30年代の地図が反転印字されていて、透かすと今の地図と重ねられるというすぐれものです。
説明がほとんどなくて、謎のイラストがあちこちに描かれています。
行けば分かるということ。
山王というのは地形的にも妙なところで、例えばこんな道も。
塀に囲まれているのは南海天王寺支線の跡です。
私にとっての最初の行き先はここ。
古い旅館の奥にあるバッティングセンター。
大きな黒いボールを背負った子どもが、どこからか大きなボールをぶつけられています。
苦行のようですが、やっている子どもははにかみながら愉しんでいました。
「私にもやらせて」といって参加していた人は、本当の参加者だったのか、エキストラだったのか。
次はこの地下道。
意味ありげに白いロープが出ています。
生暖かい地下通路を、ロープを辿っていきます。
奥まで行くと話し声が。
実は銭湯の通路で、女湯の更衣室につながっているとかなんとか。
地図にはいくつかお勧めルートらしき点線が引かれていて、そこに行くと、こんな素敵な路地に出会えます。コンクリートの流しもいいです。
次に指示されたのはこのアパート。
空き地の水たまりに水が流れ込んでいるところまで作品です。
廃アパートで、ガランとしています。
土間に穴があって、火が燃えていて、少女が座っています。
そして、どこからか「入ってもいいですよ」とか声を掛けられるのですよ。
しばし会話します。どこからか分からないけれど見張られている不穏な感じ。
山王の住人は街をかなりカスタマイズされています。
こういう不思議なケージのようなものも。
次に訪れたのはこの建物。
入ってみると隣の建物(表から見ると波板塀で囲われている部分)は、屋根と2階の床が抜け落ちているかなり荒れた状態。まさかそんな風になっていると思わないのでどきっとします。
さらに空き瓶を持った人たちがくつろいだり、この崩れた梁に座っていたり。
そういえば、この人たちさっき来るときに見かけた、と思ったらアキビンオオケストラというグループの方、つまりエキストラだったと途中で気付きました。観客にエキストラが紛れているのかとますます不穏に。
台所の屋根も取り払われています。
ところでこの山王エリア、とてもお地蔵さんが多いです。
このお地蔵さんには昭和5年奉納と刻まれていました。
僅かな高低差と階段があって、路地の魅力を増しています。
取り残されている不思議な建物。
地図にイラストで示されていました。
この通りも特別感のある波板路地。
かつての飛田遊廓と外の世界を隔てていた壁。
ここもコースです。
タイルづかいの面白い旅館。
飛田会館の見学会は、不思議な女性の案内人が案内してくださいました。
ここの見学が出来たのは大きな収穫でした。
ある部屋の奥で人を見かけたとか、人がいつの間にか増えたとか、他の人から聞きましたが、私は気付かず。気付き落としている仕掛けがまだあったのかもしれません。
2時間後にスタート地点に戻ると、CDを渡されます。
3日後には消えますから早く聞いてくださいねと言って。
あれ、あのCD、どこに行ったかな。
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コメント
そのCDのレーベルのデザインが「0才」
になってますね、いろいろとふしぎな時間を過ごしました。
で、うちのCDも、、、
投稿: かずくん | 2014年3月14日 (金) 21:23
かずくんさま、こんばんは。
コメントありがとうございます。
地図が「O才」になっているのですよね。
どこまで意図したものなのか。
そちらのCDもですか。
投稿: びんみん | 2014年3月15日 (土) 02:08
拝読しながら、ちょっと怖くて、不思議な感じで、ぞくぞくしました~
非日常体験、面白そうですが、なんだかそのまま異次元に迷い込んでしまいそうな…
無事に戻ってこられてよかったですね。(笑)
投稿: KYO | 2014年3月15日 (土) 22:45
KYOさん、コメントありがとうございます。
感覚伝わりましたか。
怖がらせるという感じではないのですが、なんだか不穏なんです。
確かに無事に戻ってこ
投稿: びんみん | 2014年3月16日 (日) 01:20