秋の香川・島めぐり(2)旧国立粟島海員学校
須田港に寄り道をした後、粟島汽船で粟島に渡りました。
片道320円、15分ほどの船旅です。
粟島港に入る直前、左手にペパーミントグリーンの洋館が見えます。
これが旧国立粟島海員学校で、以前から訪ねたかった建物です。
海辺の道を歩いて旧国立粟島海員学校へ。
明治30年に日本で最初の海員学校として創立しました。
塩飽諸島では塩飽水軍や北前船、咸臨丸の船員など優秀な船乗りを輩出してきた歴史があり、その流れで島の発展を意図して設立されたようです。
現在の建物は大正9年のものです。
昭和62年に廃校になった後、粟島海洋記念館として使われています。
正面を見上げたところ。
華やかな建物です。
玄関の門柱も幾何学的です。
これも大正時代のもの。
床下換気口の面格子も同じく幾何学模様。
瀬戸内国際芸術祭の会場となっていて、いくつかの部屋に展示がありました。
この部屋では海中から引き上げられたものを使った展示がされていました。
また、他に海員学校や粟島の船乗りに関する展示室もあります。
2階は講堂になっていて、ここが見どころです。
2階に上がってくる階段の手すり。
天井の通気口。
メインのシャンデリアはとてもモダンです。
周囲の照明。
窓からは練習船が着いた桟橋、その向こうに瀬戸内海と四国が見えます。
木の廊下。
窓越しに見る校舎は懐かしさを感じさせます。
一室ではアレンジしたコッペパンが食べられるコッペサンド舎があり、人気でした。
給食スタイルです。
せっかくなので私もここで昼食。
公開されていない部屋。
本館を裏側から。
本館の裏からT字に教室が伸びていて、その先端。
教室は地味なのですが、海に面するこの部分だけ、黄色のアクセントを入れています。
庭にもいろんなものが展示されていました。
これは日清戦争の戦利品として受け取った戦艦「鎮遠」の鐘だそうです。
奥に見える丸いのは機雷?
この石畳は大正10年頃に海員学校の生徒が高見島の石を敷き詰めて作ったそうです。
この瀬戸内海ののどかな小島に、塩飽海運の流れを汲んで、世界で活躍する船員を輩出するこんな立派な洋風の学校があったということに感慨を憶えます。
<関連ホームページ>
ル・ポール粟島HP「粟島海洋記念館」
より大きな地図で 瀬戸内国際芸術祭2013 を表示
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