夏の香川・島めぐり(12)宇多津の波千鳥
宇多津の旧市街を歩いていると、立派な町家があります。
その2階の壁の下部に、波の瓦が連ねられています。
よく見るとそこに千鳥が飛んでいるのに気付きます。
それも様々な姿で何羽も。まずはご覧下さい。
羽ばたくもの。
身を翻すもの
滑空するもの
波に突っ込もうとするもの
飛び上がるもの
腹を向けるもの
波に千鳥はよく見かけるモチーフではあります。
例えば、かわいらしい琳派の千鳥がイメージされるでしょう。
その意味は、世間の荒波を家族が助け合ってともに渡っていくということらしいです。
しかしここでは、一羽一羽がたくましく躍動的で、海に暮らしてきた宇多津の人の気概を感じます。
これを見ただけでも宇多津に来た甲斐がありました。
もう少しじっくり全ての千鳥を撮れば良かったと思います。
この町家はさらに見どころがあって、家の両隅にも縁起物の瓦があります。
こちらは高砂の翁と大黒さん。
大黒さんはそろばんを持っています。
こちらは高砂の媼とえべっさん。
えべっさんは踊っているように見えます。
さらに屋根の上には宝珠付きの鴟尾?
出窓を支える持ち送りにも彫刻が入っています。
どんなご商売のお宅かは分からなかったのですが、かなりのこだわりを感じさせる町家でした。
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