春の香川・島めぐり(5)高松の北浜アリー
他の話が間に入ってしまいましたが、瀬戸内芸術祭の話の続きです。(まだそこまでたどり着いていませんが)
坂出での途中下車の後、列車で高松に移動しました。
宿泊したホテルは東の方だったので、海岸沿いを歩いて、途中、北浜alley(アリー)に立ち寄りました。(写真は翌朝です)
北浜アリーというのは、昭和初期のJA倉庫を改装して2001年に開業した商業・イベント施設です。地元の井上商環境設計株式会社が、JAと香川県に話を持ちかけて実現しました。目の前の高松港を経由する農作物の一時保管場所だったという歴史があります。
さびさびの波板に覆われて、きれいにしすぎていないところが良いです。
こんな感じで、外観は倉庫のままで、中はおしゃれなお店です。
感心したのはこの室外機の扱い。
新しい室外機をわざわざ、さびさびの波板で覆っています。
それでいて、室外機をはめこむ切り取りのシャープなこと。
さびているけれど、汚くは感じさせません。
このように溶け込んでいます。
JA倉庫は4棟あったうちの3棟を残し、1棟は骨組みだけが残されました。
このために変化ができています。
一方、裏手に回るとここにも古い建物があって、有効活用されているようです。
そのさらに隣は、設計会社の分室です。
古い扉に味があります。
また南にはもう一つのJA倉庫があります。
こちらはギャラリーやショップなどに使われているようでした。
夜は夜でいい雰囲気です。
駐車場は隣の倉庫。
骨組みだけのスペースは、夜になるとこんな風に照明されて、イベントなどに使えるようになっています。
北浜アリーのホームページの説明を読むと、コンセプトに「都市の歴史を語る」「ヒューマンサイズ」「ウォーターフロント」「身の丈」「郷愁」などのキーワードが出ています。新しくぴかぴかで、ヒューマンスケールを超えた場に対抗するように。
「伝統が街のシンボルになりえたら、それを求めてくる人々が増え、保存の問題も解決されるのです」ともおっしゃっています。実際に賑わって、保存活用できていることは素晴らしいことと思います。しかも周囲の古い建物も巻き込みつつ。
話が飛んで、帰りに立ち寄った宇野には、駅東創庫というアートスペースがありました。
時間の関係で、あるのを確認しただけなのですが、こちらは築40年のジーンズ染色工場を改修しています。
直島のアートや対岸の高松・北浜アリーなどに照らされているかのよう。倉庫など古い建物が様々なパターンで活用が進むと良いなと思います。大阪の築港赤煉瓦倉庫のことなどが思い出されました。
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