浜甲子園健康住宅地(2)1丁目の住宅
浜甲子園健康住宅地は西宮市の浜甲子園1〜3丁目にあたります。
前回紹介した建物も浜甲子園1丁目なのですが、そのほかの1丁目の住宅を紹介します。
最初に紹介するのは、タイルと面格子が素晴らしいM邸です。
壁面はグリーン系のタイルで埋め尽くされ、丸窓には装飾的な面格子で見どころ満載。
ステンドグラスもはまっています。
(追記)この住宅はストリートビューによれば、2013年2月9日(訪問日)〜2014年3月の間に建て替えられたようです。この場所でした。(2024.7.15記)
塀も美しいタイルがめぐらされています。
続いては、M邸の近くにあるH邸。
2階の丸窓と玄関脇の縦長窓がポイントです。
*2024年7月現在で現存確認(スギヨシさん情報)
丸窓を使うのが、この住宅地の開発当時、大林組の設計の特徴だそうで、いくつも例を見ることができます。
これなども古くは見えないのですが、丸窓が使われているということは古いのかなと感じるY邸です。
*2024年7月現在で現存確認(スギヨシさん情報)
和風住宅に丸窓は普通なのかもしれませんが、こういう流れで見ると「これも?」と思ってしまいます。O邸です。
(追記)ストリートビューを見ると2017年1月〜2018年11月に建て替えられたようです。この場所でした。(2024年7月15日記)
続いて路面電車道に面するS?邸。
*2024.7.21時点で現存
窓の上に4つの丸窓が並ぶという斬新なデザインです。
門柱ももっちりして面白いですね。
そのお隣はI邸。
洋風の2階建て住宅と和風の平屋が並んで建っています。
(追記)この住宅はストリートビューによると2014年3月〜2017年1月の間に建て替えられたようです。この場所でした。(2024.7.15記)
玄関はこちらで和風です。
たいがい和風が主で、洋風は従ですね。
面白いのが塀に埋め込まれた擬木。
門には本物の木を使っているのですが。
通りに松が植わっているのは開発時の名残でしょうか。
和館付き和館と呼びたくなるような、立派な和風の玄関がついた住宅です。
*2024年7月現在で現存確認(スギヨシさん情報)
こちらも古い住宅のように見えます。
*2024.7.21時点で現存
こういうのも看板風と言っていいのか、木製の桟が使われているので、古い住宅なのだと思います。
*2024.7.21時点で現存
そして1丁目で一番目立つ建物がこれです。現在はN邸。
*2024年7月現在で現存確認(スギヨシさん情報)
軒下に巡らされたストライプが強烈な印象。
これは昭和7年に「週末安息の家展」が開催されたときに建てられた家のひとつだそうです。別荘地や夏の保養地としても使われていたのですね。
この家には井戸もあります。
塀は新しくなっているのですが、この石はなんでしょう。
昔の塀の名残として残してあるのかなと思います。
浜甲子園健康住宅地の住宅はまだまだあります。
<関連記事>
「浜甲子園経営地あたり」 目次「近代の郊外住宅地と別荘地、社宅」
「浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり」
「浜甲子園健康住宅地(2)1丁目の住宅」
「浜甲子園健康住宅地(3)2丁目の建物」
「浜甲子園健康住宅地(4)3丁目の住宅」
「海中から現れる阪神パーク跡」
「旧鳴尾競馬場スタンド」
「南甲子園のアールデコな塀」
<参考>
角野幸博氏「甲子園/西宮」(『近代日本の郊外住宅地』所収)
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コメント
松が倒れているのかと思った(^^;
丸窓、そういえばさっぱり見なくなりました。東上野で、丸窓付きのハイカラな家があったんだけど、もうなくなったかなあ。なんとなく見てただけでしたが、写真撮っておけばよかったです。
投稿: yumyum | 2013年3月11日 (月) 00:36
yumyumさん、コメントありがとうございます。
松、倒れてるように見えますね(笑)
新しい住宅地だったらさっさと伐られそうなところ。
気付いたときに写真を撮っておくのは大事だと思います。「次」がないことはしょっちゅう。
でも丸窓、まだまだあるはずなので、見つけたら写真お願いします。
投稿: びんみん | 2013年3月11日 (月) 07:19