« 浜甲子園経営地あたり(西宮市) | トップページ | まちかどの近代建築写真展、今年も大阪で開催中。テーマは「学校建築」 »

2013年3月 6日 (水)

浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり

130105hamakoa1
ちょっと間が空きましたが、西宮市の浜甲子園健康住宅地の紹介です。
ここは甲子園浜の近くに昭和6年に造成完了した住宅地です。
阪神から経営を委託されて、大林組が開発しました。

 

阪神甲子園駅からまっすぐ下っていくと、印象的な洋風の住宅があります。

 

130105hamakoa2
もうちょっと拡大。
窓枠が木製ですし、小屋裏の換気口面格子は凝った面白い形です。ちょっと特別感がある建物。

(追記)この建物はストリートビューで確認したところ、2015年1月〜2017年1月の間に解体されたようです。この場所でした。(2024.7.15記)

130105hamakoa3
引いた位置から見ると、こういう形になっています。
大きな2階が乗っかっています。

 

130105hamakoa5
側面から見たところ。

 

130105hamakoa4
門、というより門柱が面白い石張りです。

 

その時は面白い建物だなと思っただけだったのですが、後日、大林組の浜甲子園健康住宅地の写真を見て、あっと思ったのは、この建物、大林組の現地案内所だったのですね。
かなり改修されたようですが、屋根の形、窓の形(右側の1枚は塗り込められています)、丸い小屋裏換気口など共通する要素があります。左手の2階は拡張されたようで、当初は塀もありませんでした。

 

 大林組・実績の紹介「浜甲子園健康住宅地」  ※写真を拡大してみてください

 

S7_hamako2_2 ※クリックすると拡大します
<昭和7年修正測量 仮製版1万分の1地形図「西宮首部」陸地測量部発行をベースに追記>

 

周辺の地図を掲げておきます。
甲子園駅から路面電車が走っていました。

 

130105hamakoa8
案内所の北隣も古そうな建物です。

*2024.7.21時点で現存

130105hamakoa10
壁面に「Beer Hall KONAN」(ビアホール甲南?)という錆びたネオンの看板が残っています。

 

130105hamakoa9
入口は木の扉で、欄間風の玄関上の飾りもユニークです。

 

130105hamakoa6
そのさらに隣には奥まって2棟並びのアパートらしきものがあります。

*2024.7.21時点で現存

130105hamakoa7
裏から見るとこんな感じ。
その北側も平屋の木造建築が並んでいます。

*2024.7.21時点で現存

130105hamakoa11
自販機に埋もれていますがたばこ屋さんです。
この区画は商業エリアだったのではないでしょうか。
ここから住宅地に入っていきます。

*2024.7.21時点で現存

<関連記事>
 「浜甲子園経営地あたり」  目次「近代の郊外住宅地と別荘地、社宅」

 「浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり」
 「浜甲子園健康住宅地(2)1丁目の住宅」
 「浜甲子園健康住宅地(3)2丁目の建物」
 「浜甲子園健康住宅地(4)3丁目の住宅」

 「海中から現れる阪神パーク跡」
 「旧鳴尾競馬場スタンド」
 「南甲子園のアールデコな塀」

<参考>
 角野幸博氏「甲子園/西宮」(『近代日本の郊外住宅地』所収)

 

|

« 浜甲子園経営地あたり(西宮市) | トップページ | まちかどの近代建築写真展、今年も大阪で開催中。テーマは「学校建築」 »

日常旅行(兵庫)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり:

« 浜甲子園経営地あたり(西宮市) | トップページ | まちかどの近代建築写真展、今年も大阪で開催中。テーマは「学校建築」 »