浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり
ちょっと間が空きましたが、西宮市の浜甲子園健康住宅地の紹介です。
ここは甲子園浜の近くに昭和6年に造成完了した住宅地です。
阪神から経営を委託されて、大林組が開発しました。
阪神甲子園駅からまっすぐ下っていくと、印象的な洋風の住宅があります。
もうちょっと拡大。
窓枠が木製ですし、小屋裏の換気口面格子は凝った面白い形です。ちょっと特別感がある建物。
(追記)この建物はストリートビューで確認したところ、2015年1月〜2017年1月の間に解体されたようです。この場所でした。(2024.7.15記)
引いた位置から見ると、こういう形になっています。
大きな2階が乗っかっています。
側面から見たところ。
門、というより門柱が面白い石張りです。
その時は面白い建物だなと思っただけだったのですが、後日、大林組の浜甲子園健康住宅地の写真を見て、あっと思ったのは、この建物、大林組の現地案内所だったのですね。
かなり改修されたようですが、屋根の形、窓の形(右側の1枚は塗り込められています)、丸い小屋裏換気口など共通する要素があります。左手の2階は拡張されたようで、当初は塀もありませんでした。
大林組・実績の紹介「浜甲子園健康住宅地」 ※写真を拡大してみてください
※クリックすると拡大します
<昭和7年修正測量 仮製版1万分の1地形図「西宮首部」陸地測量部発行をベースに追記>
周辺の地図を掲げておきます。
甲子園駅から路面電車が走っていました。
案内所の北隣も古そうな建物です。
*2024.7.21時点で現存
壁面に「Beer Hall KONAN」(ビアホール甲南?)という錆びたネオンの看板が残っています。
入口は木の扉で、欄間風の玄関上の飾りもユニークです。
そのさらに隣には奥まって2棟並びのアパートらしきものがあります。
*2024.7.21時点で現存
裏から見るとこんな感じ。
その北側も平屋の木造建築が並んでいます。
*2024.7.21時点で現存
自販機に埋もれていますがたばこ屋さんです。
この区画は商業エリアだったのではないでしょうか。
ここから住宅地に入っていきます。
*2024.7.21時点で現存
<関連記事>
「浜甲子園経営地あたり」 目次「近代の郊外住宅地と別荘地、社宅」
「浜甲子園健康住宅地(1)案内所のあたり」
「浜甲子園健康住宅地(2)1丁目の住宅」
「浜甲子園健康住宅地(3)2丁目の建物」
「浜甲子園健康住宅地(4)3丁目の住宅」
「海中から現れる阪神パーク跡」
「旧鳴尾競馬場スタンド」
「南甲子園のアールデコな塀」
<参考>
角野幸博氏「甲子園/西宮」(『近代日本の郊外住宅地』所収)
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