丘の上の佐井寺(吹田市)
これも昨秋の話なのですが、吹田市立博物館に「千里ニュータウン半世紀展」を見に行った際、ふと思い立って、古い集落である佐井寺経由で行ってみることにしました。
阪急千里線の千里山駅から歩きます。
解体の進む公団千里山団地を横目に歩いて行くと、木造の建物が見えてきます。
これは千里第二小学校の旧木造校舎を「再現」したという図書館です。2004年に開館した、吹田市立千里山・佐井寺図書館の西館です。木造で再現してしまうというのがすごいですね。
玄関の前にはオリジナルの門柱が残してあります。
あくまで再現なので新築ですが、昔の教室風に作ってある部屋もあります。
どう評価していいのか。
この先、住宅街を抜けていきます。
すると開けた尾根道に出て、古そうな(昭和20〜30年代?)住宅などもありました。門扉のデザインが面白いです。
意味ありげなコンクリートの短い柱。
ここには田圃が残っています。
抜け道のような道が佐井寺につながっています。
佐井寺の集落に入りました。
かなり高台にある丘の上の集落のようです。
奥の屋根は茅葺きだったのでしょう。妻の飾りに面白いデザインを見かけました。
集落内は坂道の連続で歩いていてとても面白く感じられます。
ユニークなモミジの戸袋。
こんなデザインは初めてです。
この季節にはぴったりでした。
さらに丘の上に続く階段と鳥居があったので登ってみました。
上には小さな社があって、眺めが良いです。
周囲でも最も高そうな場所で、古代には特別な意味を持った場所だったのではと感じさせられます。
道の途中に井戸がありました。
佐井寺に「井」の字が入っていますが、いい水が出たようです。
小さな峠道。
ドイツ壁風の塀が続いています。
門も洋風です。
塵芥箱が残っていました。
昔のたばこ屋さんの跡。
右から書いてあるのでかなり古いですね。
近代建築で見るようなアーチの門。
門柱も溝が入っています。
もう一つの神社、伊射奈岐神社にも寄ってみました。
先ほどの神社よりは低い丘ですが、こちらも丘のてっぺんにあります。比較的大きな神社です。
下っていくと面白いものがあります。
くりぬき水路の跡というのがあるそうです。
昔佐井寺は水が豊かだったのですね。あふれる排水を冬場に水不足の岸部に送るために、江戸時代にわざわざ釈迦が池までのトンネルを掘ったのだそうです。そしてここはトンネルに入る前に泥を除く、沈砂池だったとのことです。
水路ルートの地図。
奥に水路の入口がありますが、よく確認できませんでした。
丘の上の佐井寺には様々なものがあります。
探せばまだ面白いものが見つかるのではと思います。
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コメント
こんにちはびんみんさま
この界隈は20歳代の頃、出勤時によくクルマで通っていて「なんかええ感じのところやな」と思いつつ、徒歩で探索することなくでして「こういうところやってんなぁ」と興味深く読ませて頂きました。想像以上にええとこみたいです。
それから、見つけはった戸袋。これは面白いですね。現物を見てないので何とも言えませんが、写真からは“モミジ”というより“鶏の足”みたいに見えて、鶏の足をモミジというのがよりリアリティを持って理解できた気がしました。あ、門柱もキリンみたいで面白いです。
ええもん見せてもらいました。おおきにです。
投稿: 山本龍造 | 2013年2月 4日 (月) 23:51
山本龍造さま、こんばんは。
コメントありがとうございます。
そうなんです。私は予備知識は一切なく訪れたんですが、ええとこでした。
戸袋面白いでしょう(笑)
でも鶏の足という発想はありませんでした。
門柱がキリンという発想も。
こうしてイメージが広がっていくのですね。
投稿: びんみん | 2013年2月 5日 (火) 00:26