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2012年12月 3日 (月)

喜志の町並み(大阪府富田林市)

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夏のこと、富田林市の喜志を歩く機会がありました。
近鉄長野線・喜志駅の東側です。
駅前から河南町や太子町へのバスが出ていて、観光案内図もあり、両町の玄関口という趣きもあります。一昔前の観光の玄関口の面影。

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東に歩いて行くと、気になる建物がありました。
裏に「喜志診療所」の看板が残っていて、向かいに新しい診療所があるので、もともと診療所として使われていたようです。

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玄関扉も味があります。

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※クリックすると拡大します
裏手の住宅の門扉。
花の模様は入っていても、こんなに写実的なのは珍しい。

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さらに東に進むと江戸時代の集落の雰囲気(そんなに古くはないでしょうが)が出てきます。
土塀の表面が崩れているのは傷んでいる訳ですが、表情に魅力的。
ひびの入り方から見ると、突き固めた土のブロックを積んでいる?

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角地に小屋があって、看板の文字はかすれていますが、「大深実行組合集荷所」のようです。
農業倉庫もいいですね。

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和風の町並みが続きます。

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集落は石川に向かって傾斜していて、石垣を積んであるのが良いです。

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逆方向から見るとこんな感じ。
この先は江戸時代、大和川の剣先船の終着点で、船問屋がありました。大阪から奈良方面への道の渡し口もあり、物資の集散地だったようです。
その豊かさは町並みにも残っているのでしょう。

角川の「大阪府地名大辞典」を見ると、かつてクリスマス飾りのガラスボールの生産地だったという記述があります。今回は見つけていないのですが、何かちなんだものがないか気になります。

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白い煉瓦塀。
積み直したように見えます。

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瓦と耐火煉瓦と煉瓦と。
建物を解体した素材を置いてあるみたい。

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道を渡って桜井町の方に向かいます。
水路に石の水流調整装置がありました。

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面格子っぽい持ち送り。

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桜井町も歴史を感じさせる町並みがあります。

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畑をバックにするとさらに美しく。

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凝った玄関灯。

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これも段蔵の一種? 土台に僅かに段差が付いています。
持ち送りの装飾など芸が細かい。

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手の込んだ銅製の雨樋。
家紋が入っているようです。

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かと思うと素朴な無人販売所があったりします。

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おまけ。波乗りうさぎの瓦。

物資の集散地にはやはり工芸文化も蓄積されるのではと思わされます。



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