生糸検査所からKIITOへ(神戸市)
昭和2年・7年に建てられた旧神戸生糸検査所が、デザイン・クリエイティブセンター神戸(通称KIITO)として生まれ変わったということで、見学に行ってきました。
三宮駅からの地下通路を出ると、賑やかな一団に遭遇。
先頭は巨人の人形です。運の良いことに「いざないの実験」という三ノ宮駅からKIITOまでのパフォーマンスの一行でした。巨人や魚人にぞろぞろ付いて歩くと楽団やダンサーなどが現れ、KIITOに導かれます。
KIITOに到着。
外壁もきれいに塗り直されています。
この部分は昭和7年に建築された新館で、後ろに昭和2年の旧館部分があります。
玄関部分。
上から降りてきているのは、蚕の頭をモチーフにした飾りです。
美しい玄関はそのままで、手すりや点字鋲などが追加されています。
1階の平面図。
建物は4階まであります。
地下は公開されていないよう。
カフェは面白くて、生糸の水分検査機をテーブルに使っています。
ホールに向かう廊下の脇に、工作機械が!
地下室にあった工作機械に思わぬところで再会です。
うれしい配慮です。
ホールの外側にあるギャラリースペース。
ホールでは、「ちびっこうべ」というキッザニアのようなイベントをやっていました。
2階の平面図。
実験的活用スペースには入れませんでした。
ちゃんと生糸検査所ギャラリーという部屋があります。
生糸の検査工程に沿って、実物が展示されています。
パネル展示だけではないのがいいですね。
面白いのは、随所に生糸検査所時代の備品が再利用されています。
例えば、資料棚に使われているのは生糸検査用の台車。
このテーブルも再利用。
資料ケースも昔のトレーです。
改修されたエレベーターホール。
文字盤は元のデザインが生かされています。
ホールの屋根を見下ろしたところ。
全面的にきれいになっています。
木の扉が昔のままの廊下。
以前、生糸検査所の記録映像上映会があった会場は、そのままセミナールームに使われているようです。
3階の実験的活用スペースには期間限定でCAPさんが
おでかけして、いろいろなイベントをするようです。
このテーブルはバーです。
この一画はあえて塗装を塗り直さず、実験的に使えるよう、そのままにしてあるそうです。
他に上の階にはクリエイティブ系の事務所スペースもありました。
これだけの大きなスペースを転用していることに驚きます。
大阪ではいい建物が活用されずに解体される例が続いていますので、この施設にはぜひ成功して、よその街をうらやましがらせてほしいと思います。
<関連記事>
「旧神戸生糸検査所・地上部」
「旧神戸生糸検査所・地下」
「新港貿易会館」・・・隣の建物
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コメント
びんみんさん、お久しぶりです。こちら随分ひどいお天気で、雨こそ降っていませんが風の音が凄いです。外を歩いたら確実に私は飛んでいます。
生糸検査所からKIITOとは名前もお洒落ですが、建物中が本当に素敵!昔活躍していた品々が今目の前に堂々としているなんて、古いものを捨てずに大切にしてくれてありがとうって、関係ない私も思わず感じ入ってしまいました。再利用されているものから歴史が伝わります。きっと何時間でも見ていても飽きない場所でしょうね。新潟の旅までずっと目を通して楽しんでいます!
投稿: まあちゃん | 2012年10月23日 (火) 14:30
まあちゃんさま、こんばんは。
大阪も今朝は嵐でした。でも北海道は桁違いでしょうね。
KIITOは取り壊しを寸前で回避して、ほんとによく活用に踏み切られたと思います。成果はこれからですが、なぜ壊そうとしたのか、後で不思議に思うのではないかと思います。
いつもありがとうございます。
投稿: びんみん | 2012年10月24日 (水) 01:04