豊岡の石垣
長崎の下浦石、松江の大根島石や来待石、和歌山の紀州青石のように、各地に地域を特徴付ける地元石材(ときに船で運ばれる石材)があります。石材は石垣などに使われ、その地域のベースをつくっています。
そのことを知ってから、行く先々、この街はどこの石材を使っているのだろうと気になります。
豊岡の場合はどうも2種類ありそうです。
豊岡で見た石垣で一番気に入ったのが、豊岡小学校の側にあるこの石垣+煉瓦塀。
とてもきれいでしょう?
下から黒い石、白い石、焦げ茶の煉瓦、赤煉瓦と積み上げています。
側面はこんな風です。
今気付いたのですが、黒い石の部分、正面と積み方が違いますね。
六角形の断面を見せています。
黒い石は、玄武洞で有名な玄武岩ではないでしょうか。
六角形に割れる特徴があるようです。石材は地元では「灘石」と呼ばれているそう。
また白い石は柔らかい凝灰岩(火山灰の固まった石)っぽいですが、豊岡市城崎町に今津石、楽々浦石(ささうらいし)という凝灰岩があるらしいので、それかもしれません。
(参考)
但馬の百科事典「但馬の地質」
近くの図書館も新しい石垣をこの黒い石で高く積んでいます。
街中でもこのように見かけます。
神戸地方裁判所豊岡支部の石垣。
同様に黒い石の上に白い石を一段かぶせています。
これが基本パターンなのかもしれません。
達徳会館(旧制豊岡中学校)の基礎に使われている石材は、若干色合いが違いますが、凝灰岩のようです。
最近は輸入石材が増えていますが、そうなるとどこでも同じになってしまうので、地元の石材を活かしてほしいなと思います。図書館を見る限り、豊岡では実際に活かしているようです。
※本文に関係ないですが、これで800本目の記事です。
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