増田清建築ツアー(2)精華小学校と新世界国際劇場
精華小校舎愛好会による増田清建築ツアーの続きです。
三木楽器本店から難波に移動して、ツアーとしては外せない旧精華小学校を見学しました。ただし、今回は外部見学のみです。
→内部については以前の記事
「大阪の誇り・旧精華小学校」をご覧下さい。
精華小学校は、増田清の設計で昭和4年に建てられた非常に上質な建物です。(受け売りですが)
この季節の精華小学校はツタに覆われていました。
今の入口は戎橋筋側にありますが、もともとの正門は反対側にあって、こちらの入口から入り、地下で靴を履き替えて各教室に移動していたそうです。
「精華小学校児童通用口」のプレート。
玄関の枠には深いジグザグ模様が刻まれています。
黄色の石材は日華石かという解説でした。日華石は石川県の小松市産の凝灰岩で、旧甲子園ホテルなどに使われています。
黄色は高級な石材だそうです。
さらに新世界に移動しました。
これはツアーに関係ないのですが、通天閣下警ら連絡所。ついでに写真を撮っておきました。
これも増田清には関係ないですが、ギャラリー再会(旧喫茶再会)を少し外から見学しました。昭和28年に建てられた純喫茶の建物で、戦後建築ながら登録文化財です。
今は毎月最終土曜の2時からジャズライブを開催しているそうです。
ギャラリー再会の玄関部分。
さて、本題の増田清作品。
新世界国際劇場(旧南陽演舞場)です。
こちらも外部見学のみ。
この建物は近代建築と知っていましたし、映画を観たこともあるのですが、増田清設計とは知りませんでした(それ以前に増田清を知りませんでしたが)。
昭和5年にできた芝居小屋で、昭和25年に映画館に改修されました。大阪では唯一と言ってもいいかもしれない、レトロな映画館です。見た目にもデザインが面白いので、近代建築と分かります。
(以前は近くに新世界公楽劇場というのがあったのですが)
背面側から。こちらにも丸窓があります。
南側の通路から。同じく丸窓があります。
あまり見たことのない側。
扉も古びていい感じの色合いです。
ところで、新世界国際劇場といえば、この面格子が面白くて、どういう意味なんだろうと話していたのですが、今回、参加者のお一人が謎解きをしてくださいました。
「南陽演舞場」の「南陽」です。
文字の並びは「陽南」ですが、言われてみればなるほど、でしょう?
もう一つぐらいプラスアルファの意味が含まれているかもしれません。面白いデザインです。
今回のツアー、最後は新世界のお寿司屋さんで会食でした。
精華小校舎愛好会さんには、このようなツアーを企画していただき、ありがとうございました。
<関連記事>
「大阪の誇り・旧精華小学校」 ぜひ読んでください!
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