山形の旅(16)山形の擬洋風病院
山形でレンタサイクルを借りて、まず霞城公園内にある山形市郷土館を見に行きました。
霞城公園は山形城の城址公園で、山形市郷土館は明治11年に建てられた済生館という病院を移築したものです。
当時の県令(知事)・三島通庸が建てさせ、大工が西洋建築に倣って建てた擬洋風建築です。たった7ヶ月で建てたそうです。見た目には3層ですが、内部は4階です。とても風変わり。
病院として使われていたので改修の手も加わっていたのですが、昭和44年に移築する際、明治期の姿に復原されました。
正面から見ると、扇形の色ガラスが連続して見えます。
礎石や土台には柔らかそうな石材が使われています。
下見板と鎧戸を近くから。
山形市郷土館は無料で公開されています。
当初は医学校が併設され、教頭として招かれたオーストリア人のローレツが西洋医学を教えていました。そこで建物自身の資料はもちろんですが、医学資料を中心に、郷土資料が展示されています。
建物はユニークな形をしていて、丸い中庭をぐるりと囲むように部屋が配置され、回廊がめぐっています。当初の復原なのか知りませんが、枯山水や和風の植栽の庭です。
回廊がこのように。
風通しと日当たりが良さそうです。
この建物でもう一つ面白いのが2階に上がる階段です。
ジェットコースターのような階段です。
ちなみに床は天然素材のリノリウムだそうです。
正面から見たときは見えませんが、実はここに階段があります。
振り返るとこんなルートです。
とても長い階段。
公開部分は2階までですが、さらに上に螺旋階段が伸びています。
階段も装飾的で、和風の細工が施されています。
天井のシャンデリア。
廊下の照明。植物の実を思わせるかわいらしい照明です。
展示物の撮影は禁止だったので撮っていませんが、展示も建物のかつての様子や山形市内の写真・地図などがあり、参考になりました。
<関連HP>
山形市HP「山形市郷土館」(みどころ解説あり)
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