新潟なつ歩き(7)夏の庭を眺める
北方文化博物館新潟分館に続き、すぐ近く(西大畑)で、夏の週末公開中の旧齋藤家別邸を訪ねました。
前回来たときは公開されていなかった建物です。
新潟市の社会実験という形で公開されているようで、運営協力金300円で見学できます。
この建物は、戦前、新潟の三大財閥の一つに数えられた豪商・四代齋藤喜十郎が大正7年に建てた別邸だそうです(本宅の一部は白山公園に移築されて「燕喜館」として公開)。
夏の別邸といわれるだけあって、開放的なつくりで庭が眺められます。訪ねるにはまさにベストなシーズン。
縁側です。
どの部屋からも庭が眺められます。
2階はさらに開放的。
砂丘の斜面を利用して庭がつくられていますので、視野いっぱいに緑が広がります。
室内に目を向けても、凝っています。
例えば、この板戸絵。日本画家・齋藤紫煙による板戸絵が全部で3つあります。
2階の床の間には穏やかな山の絵。
その下にある欄間は、触ったら壊れそうな細工。
ふすまの引手も繊細なものがあります。
2階に上がる階段の手すり。
これは分かりませんが、随所に銘木が使われているそうです。
大きな土蔵もあります。
庭側から眺めるとこのようになっています。
新潟の街中にあるとは思えない空間。
私が立っている高台には茶室や東屋があります。
石もいいものが使われているらしいです。
庭木は松の木など。
庭を歩いても楽しめます。
建物から眺められることになるので、ちょっと落ち着かないんですけどね。
ここはとくに建物に興味がなくても訪ねる価値があると思います。
もう少しのんびりしたかった。
さらに、近くにある旧新潟市長公舎も見に行きました。
「安吾風の館」の名前で、坂口安吾の資料館として活用されています。
こちらも前回訪問時には公開されていなかった建物です。こちらは無料。
建物は和洋折衷のつくりです。
玄関と屋根以外は洋風の下見板の建物です。
鬼瓦には新潟市の市章入り。
開港五港の「五」と港の錨マークを組み合わせているそうです。
内部は齋藤家別邸を見た後では普通?
こちらも庭が眺められるようになっています。
庭側から見たところ。
根上りの松ですね。
新潟では他に新津記念館や砂丘館もあります。
公開の建物が増え、建物を見学しながら、こうして庭が眺められるのはうれしいことです。
>「新潟なつ歩き」シリーズの目次はこちら
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