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2010年3月16日 (火)

気になる満寿美住宅地(池田市)

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池田に出かけました。
池田の見どころは、旧市街のある、駅の北側に集中していますが、郊外住宅地好きとしては駅の南側も見逃せません。代表的なのは駅の南西にある池田室町住宅地です。

今回紹介するのは、駅の真南にある満寿美住宅地です。
住所で言うと満寿美町。周辺には公共施設も多い地区です。日清食品のインスタントラーメン発明記念館のあたりと言った方が分かりやすいかもしれません。(こんな立派な記念館だったんですね)

記念館前の麺ロードではなく、西側の通りを歩きます。
※実際に回った順番とは異なります。

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駅から歩くとすぐ大きな洋風住宅・O邸があります。
生垣と庭木に覆われてよく見えませんね。
洋瓦の大屋根がこちらに向かって流れ降りています。

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建物の側面を拡大するとこうなっています。

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近寄ってみると玄関の両側に付け柱があったり(後で埋めている?)、幾何学模様の明かり取り窓があったりします。部分的には改修されていますが、本体には手を加えていないようで、中がどうなっているのか気になります。

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ショッピングセンターの駐車場を覗くと、表からはコンクリートの壁にしか見えないのが、裏から見ると煉瓦塀でした。この敷地には一体何が建っていたのか。

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道の突き当たりにはまたお屋敷らしきものと高いシュロの木があります。こういうシュロの木って「ここに近代建築があるぞ〜」というのろしみたいです。こういうシュロの木(やヒマラヤ杉)があると、とりあえず見に行ってみます。

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敷石のモザイクがきれいです。かなり大きなお屋敷で、左右に住宅があり、右の住宅がとくに古そうです。丸窓に×字の桟が入っていました。

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それとともに石を敷いた側溝は「お庭」のようで、これをたどっていくと、裏手にはこれも古そうな小屋がありました。

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さらに進むと郊外住宅地の雰囲気を残す通りが!
路側に1メートルほどの石畳の路側があります。ちょうど箕面市の桜井住宅地百楽荘桜ヶ丘住宅地で見たようなもの。とくにこの立派さは百楽荘に近いものです。

『池田学講座』によれば、満寿美住宅は、大正3年に鶴之荘住宅(兵庫県川西市)を手がけた北豊島村の北田栄太郎という人が開発して、大正7年に販売を開始した住宅地だそうです。面積は3万坪で戸数は100戸。面積は150〜200坪が主体で、中には500坪の住宅もあったとか(さっき紹介した住宅でしょうか)。

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1本だけ残る桜の木は、桜並木の名残でしょうか。

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この並びには伝・染殿井があります。古代の伝承で、大陸から渡来した機織りのアヤハトリ・クレハトリが糸を染めたとされる井戸の跡です。住宅地の設計で、意識的にこの場所を選んだのかどうか。

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周辺には住宅地が広がっていますが、これぞ近代の住宅というのは見分けにくい状態です。右の赤い屋根の住宅はそうなのではと思います。

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木製の鎧戸を付けた住宅。どこまでが増築なのやら。

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こういう地中海風の住宅があってこれも気になります。
最近のこの手の住宅にありがちな人工素材ではなく、土っぽさがあり、古い住宅を大がかりにリフォームしたものに見えてしまうのですが、どうなんでしょう。

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最後に時代不詳のインパクトの大きい住宅。
プランターを乗っけた住宅に見えます。

満寿美住宅地周辺には気になるものが多すぎます。

○関連記事
 「池田室町住宅地」
 「池田室町住宅地の周辺」
 「池田の銀行建築など」

○関連ブログ
 *新之介さんが最近、池田特集をされています。
 十三のいま昔を歩こう
 「池田うろうろ」
 「五月山からの眺め」
 「池田の酒蔵、呉春と緑一」
 「伊居太神社と呉服神社」
 「能勢街道を歩く」

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