水と祭りの伊予西条
新居浜の話の続きです。
電車で10分、伊予西条に移動しました。
ローカルの懐かしい雰囲気が溢れる構内で、ホームの向こうに古い建物が並ぶのが見えます。
煉瓦の小さな小屋などもあります。
(この記事は3日分をまとめてますので、時間がばらばらです。ご了解下さい)
愛媛県西条市は11万都市で、新居浜市とは近い規模です。
しかし、住友城下町の新居浜市とは町の特徴がかなり異なります。西条は江戸時代の大部分を紀州徳川家支藩の西条藩として送り、明治以降の農村から現在は四国有数の工業都市になっています(野菜の生産も盛ん)。
そんな西条の特徴はまず良質な水。
まちなかの各所に「うちぬき」と呼ばれる自噴井があります。
この図解にあるように、西条市の端には四国最高峰(1982m)の石鎚山があって、そこから加茂川が一気に海まで流れ降りており、地下水に圧力がかかっているため、パイプで粘土層を「うちぬく」と勝手に水が湧いてくるそうです。
側溝の水などもとてもきれいです。
滋賀県高島市の針江を思い出します。
「うちぬき」から流れる川は、遊歩道として整備されています。
ついでにいうと、護岸には伊予青石が使われていました。中央構造線沿いならではの結晶片岩で、和歌山市の紀州青石、伊勢青石などとは仲間です。なぜか行く先々で出会います。
図書館などの公共施設も遊歩道沿いに置かれています。
これは総合福祉センター。
財政が豊かなんでしょうね。
西条は石鎚山の登山口であり、石鎚信仰の石鎚神社が何カ所かあります。
ちょっと変わっています。
石鎚山に向かう道ということでしょう。登り道という道があり、アーケードの商店街が連なっています。
どちらかというと寂しい商店街にあって、威勢のいい祭り仕様のお店がありました。
西条のもう一つの名物が祭りです。
西条は隣の新居浜と並んで祭りの盛んなところらしく、私が泊まった駅前ホテルのおじさんは、西条まつり(10月)の1ヵ月前なのに既に仕事が手に付かないと言っておられました。伊曽乃神社の祭礼には80台余りのだんじり・みこしの屋台が集結し、2日間、夜通し行われるそうです。西条駅前を囲むようにホテルが並ぶのですが、駅前広場側の部屋は祭り期間中、満室になるとか。
マネキンはもちろん祭りの衣装。
真新しいだんじり小屋が、今も祭りが健在であることを示しています。
さて、古い陣屋町ですので、こういう伝統的な屋敷もあります。
レトロな洋服店なども。
なかなか屋根瓦に凝った住宅がありました。
鬼瓦に凝っているのは遠目にも分かりますが、
すごいでしょう。
しゃちほこに鷹に登り鯉に松。
ここまで盛りだくさんな鬼瓦はなかなか見ません。
何瓦というのでしょう、帯のように瓦が張られています。
ここには流水に鶴?鳳凰?と矢羽根の車輪のような吉祥模様が描かれています。
市街の中心部には地元資本の大屋(だいや)デパートがあります。
1951年創業だそうで、この建物は60〜70年代でしょうか。
こんなポスターも貼ってありました。
こうして眺めてくると、西条市はかなり個性的な街といえます。
何より水(水道水も)がいいのはうれしいところです。
おまけに「止まれのある風景」西条編を。
ここのは「オハヨウ」入りです。
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