初めての北海道(24)圓山開村記念碑(札幌市)
北海道庁旧本庁舎を見た段階で持ち時間は残り1時間ほど。ここで切り上げようか迷いましたが、最後に圓山開村記念碑を見に行くことにしました。円山山麓には近代の郊外住宅地があると聞いていたので、記念碑をとりあえずの目的地にしてそのあたりの住宅を見ようということです。
地下鉄の円山公園駅から地上に上がると、きれいな町ですが、古いものは見当たりません。
あまり時間もないので、まっすぐ記念碑を目指します。
すると目の前に古そうな形の木造住宅が期待に違わず。
きれいに補修されています。
大型の下見板木造住宅も。今、駐車場になっているところにも立ち並んでいたのでしょう。
この一角には木造住宅がまとまって残っています。
そしてその一角の向かいに圓山開村記念碑はありました。
維明治三年開拓使移庄内之民三十戸于□営 円山下称円山村明年又移岩手及札幌之民各 六戸皆賜土地宅舎給糧食田器以辟草菜恩眷 甚厚爾来移家者益多加戸六十余得田四百五 十町以今茲廿期村民相謀建石供開村之記念 実廿三季五月 紀元二千五百五十年 |
つまり、
明治3年に庄内から30戸が移住して円山村を開き、
明治4年に岩手と札幌から各6戸が移住、
明治23年までに60戸余り増えて、
計450町(450ha弱)の田を開墾したということのようです。
ちなみに圓山村は明治39年に山鼻村と合併して藻岩村、昭和13年円山町に改称、昭和16年に札幌市と合併します。
また、隣には「善徳翁」の碑があります。
ちょっとこの写真では分かりにくいですね。
ついでに全文を載せておきます。(□の文字は読み取れませんでした)
善徳翁
上田善七翁は南部藩士中村甚四郎の三男にして安政元 |
圓山開村記念碑とは関連していて、明治4年に岩手から移住した6戸に上田萬平・善七兄弟があり、彼らの功績が大きかったということのようです。
時間もないので、碑を見るとすぐに戻り始めました。
こんな建物もありました。入口が2つあるのは元銭湯?
現在の円山はおしゃれな雰囲気のある街で、パン屋さんなどがあちこちにあります。
こういうところが古い郊外住宅地の生活文化かなと思います。
こちらのブルクベーカリーというお店(本店らしい)のパンがおいしそうで、パンを買って帰りました。
あとは時間的に結構ぎりぎりで、急いで札幌駅に戻り、新千歳空港行きの快速に駆け込みました。
今回の旅行は北海道の広さを感じる目的で、列車の移動が中心でした。おおよその雰囲気はつかむことができたと思います。次はもっと近代建築のある、函館や小樽そして札幌の他の地区にも出かけてみたいと思います。
「初めての北海道」はこれで完結です。
またまた日記を逸脱した長い記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。
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