大阪市阿倍野区の2つの小公園
阿倍野区で2つの小公園を訪ねました。
いずれも天王寺土地区画整理事業の地区内にある公園です。地区では16の公園が計画され、実現しているものもいくつもあります。
地区の西の端は庚申街道です。
天王寺駅で分断されているので分かりにくいのですが、四天王寺の南門から平野区の長吉川辺町まで続く街道です。四天王寺門前の庚申堂にちなむ街道名です。天王寺駅・阿部野橋駅は出口によって多彩な顔を見せますね。近鉄・阿部野橋駅の東口が、ちょうど庚申街道の線上にあり、私もここから歩き始めました。
最初に気になったのが、JRの宿泊所「安倍乃荘」。
石張りの門柱、石垣、路側の切石が古そうでいい感じです。
旧街道らしく蔵のあるお屋敷などもあります。
ターミナルのすぐ近くなのに。
街道から東に外れるとすぐに常盤公園に着きます。
昭和5年に大典記念で設置された区画整理公園です。
公園のために土地を提供するには理由がいったようですね。
南に隣接して常盤小学校分校があります。
公園の北側の道はカーブしています。
ここにあったため池のカーブのようです。
公園の一部はため池の跡です。
とくに気になるものとしては、国旗掲揚台がありました。
天王寺町壽町会によるもの。皇紀二千六百年記念なので、昭和15年頃設置されたようです。
より大きな地図で 近代の公園 を表示 公園の位置関係はこうなっています。
左側を南北にうねりながら通る道が庚申街道です。
そのまま東へ、あびこ筋を渡り、三明町に入ります。
ここは古い長屋が建ち並んでいました。
昭和初期と思われる、うろこ状の銅板に覆われた長屋もあります。
このあたりには前庭をおいて、開放的な門塀を構える長屋が多いようです。見どころと思ったのは、門塀です。
例えば、2色のスクラッチ風タイルを使った洋風の門塀があります。
三明町北公園という昭和10年にできた公園を見るのが目的だったのですが、いまひとつ見どころを見つけることができませんでした。
向こうに見える高架は近鉄南大阪線です。
より大きな地図で 近代の公園 を表示 こういう位置関係です。
むしろ周囲の長屋が魅力的でした。
この長屋は公園の東隣にある長屋で、とても雰囲気があります。
長屋をバックに植え込みが映えて、人手がかかっている美しさです。
ここは煉瓦の門柱が立っています。
またすぐ近くにはこんな長屋も。
同じく開放的な門塀があります。
一軒一軒、使うブロック塀、張る石などが違うのが面白いところです。
同じ並びの長屋。
門柱や幾何学模様の門扉もいい感じです。
帰りはJR阪和線の美章園駅に向かいました。
高架下建築もまた古そう。
美章園駅は昭和6年の開業当初から高架だったらしく、ホームを支える鉄骨が独特の景観を見せています。
周辺にはまだ古い小公園や住宅地があり、また訪ねてくる必要がありそうです。
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