網干の町並み（２）漁師町の浜田

網干の街道を西にたどっていくと、揖保川にかかる本町橋に出ます。
昭和32年架設の車道橋と歩行者橋が並んでいます。

揖保川の上流方向。上流には龍野があります。

揖保川の下流方向。海はすぐそこで、海岸部は工業地帯です。

橋を渡ると広々した空間で、進むのがためらわれますが、思い切って進むと、再び旧街道と昭和の商店街が現れます。

ちょっと面白い門柱がありました。

網干の他の町もそうですが、このように銅板を貼った家がたくさんあります。いずれも亀甲であったり、菱形であったりと、きっちり貼られています。

浜田の町でひときわ立派なのが屋台庫です。
調べてみると富嶋神社（たつの市御津町）の祭礼で使われるようです。

町内でもう１ヶ所見かけました。
よほど祭りが盛んなんでしょうね。
屋台庫を見れば分かります。

近くの小さなお社の玉垣を見ると、「網」の文字があり、漁師町だったことが分かります。浜田は江戸時代末まで漁業が盛んだったようです。

今はふだんは静かで、こんな落ち着いた町です。

ただ、渋いものだけでもなくて、近代風のものもあります。
和風の煉瓦塀を見かけました。

洋館付き住宅風の家も。
屋根が玄関の上までかかっているのが、ちょっと変わっています。

浜田の集落を街道の端まで歩くと、近代建築らしきものがありました。
陽福工業（株）と書かれています。

正面はタイルですが、横を覗き込むと下見板張りです。
お隣のおばあちゃんに尋ねると、昭和7、8年頃に建ったおばあちゃんの家よりは後だけれど、戦前の建物ではあるそうです。

溝付きのクリーム色のタイルに、市松模様に貼られた豆タイルが多少の華やぎを添えています。

このあたりをぐるりと回って、引き返しました。