洛北土地区画整理地区(京都市左京区)
京都市左京区の萩児童公園は、洛北土地区画整理組合の施行区域内にあります。
この区画整理は京都でも早い時期のもので、昭和2年に組合が設立され、施行区域は下鴨地区北部の7万1400坪、南を疎水分線で区切られています。工事は昭和3〜5年、昭和9年に祝賀式が行われ、萩児童公園に記念碑が建てられました。それが上の写真です。
(参考:石田潤一郎氏「北白川・下鴨/京都」、『近代日本の郊外住宅地』所収)
区域内に入って感じるのは非常に街路がゆったりしていること。
最低でも幅員6.5mの道路で、さらに1階部分で1間(1.8m)、2階部分で2間のセットバックがかかっていたそうなので、いっそう空が広くなります。
改築・増築されている家も多いですが、昔の住宅がよく残っていると思います。
これなどは当初のものでしょう。
門の周りを見るのも、郊外住宅地の楽しみのひとつ。
高低2段の門柱、モザイク状に貼りながら、岩の塊を残した塀など趣向が凝らされています。
大和棟風の住宅ながら、どことなくモダン。
スパニッシュ風(?)の京北教会。
戦前ではないとのことですが、雰囲気はあります。
郊外住宅地には教会が似合います。
2軒並びの住宅。アーチのある玄関に少しスパニッシュが入っている?
曲線のある低い門塀は、2軒でつながっていて、一体感があります。
路肩の石材は、この区域全体で残っています。
こちらは抽象絵画風の門塀。
北泉通に面して赤い三角屋根の洋風住宅が建っていました。
ランドマークのように非常に目立ちます。
窓枠もピンクでコーディネート。
生垣の緑に映えます。
これが北泉通。東西の幹線です。
よくこんな道を付けたものですね。
洋風住宅だけでなく、近代和風の住宅もあります。
洋風住宅の生垣に対して、和風住宅は屋根付きの板塀。
北から南に縦断して区域界の疎水まで来ました。
この時は桜の満開までもう一歩という時期。
当時も今も環境のよい住宅地です。
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