初瀬街道の近代−大和朝倉〜長谷寺門前
桜井〜長谷寺の街道歩きの続きです。
国道165号に沿って歩き、近鉄をくぐると大和川にぶつかります。
そこに昭和14年の新佐野渡橋が架かっています。時代相応のシンプルなデザイン。
このあたりを走っていた大阪電気軌道初瀬線(旧初瀬鉄道)が昭和13年に廃止されていますので、その後に道路橋に仕立て直されたのでしょうか。
旧初瀬街道は国道を分かれ、趣きある佐野渡橋を越えます。
橋の架かる前は渡しがあったのでしょうか。
橋の欄干には尖頭アーチのまどが開いています。
年代は分かりませんが、昭和初期のデザインに見えます。
慈恩寺・追分の集落には再び古い街並みが登場します。
2階の虫籠窓、格子、水槽、軒下の犬矢来ときれいに整っています。
パステル色のレトロな理髪店と美容室が並んでいます。
ご夫婦でされてるんでしょうね。
集会所のような雰囲気の建物。少し荒れています。
街道筋に小さな橋が架かっていました。
築紫原橋です。大正5年(1916年)の橋。
親柱だけが古いようです。玉を載せたようなデザインがかわいらしい。
黒崎のあたりに旧朝倉村の小さな道路元標(かつての道路里程の基準点)がありました。
このあたりが旧朝倉村の中心だったのでしょう。
この小さな道路元標を追い求める人もいます。
玄関先を見ているとよく「八十八」と書かれたしゃもじが貼られています。
米寿のお祝いのしゃもじを玄関に貼る風習があるようです。
数が多いのはいろんな人にもらうから?
蔵のような重厚なお宅もありました。
石造の門柱が近代風です。
黒崎の白山神社。雄略天皇泊瀬朝倉宮伝承地の解説板と歌碑が設置されています。
ちょっと脇道にそれて、コスモスの咲く橋がありました。
自然に生えたのなら素敵だし、植えたのならなかなかのセンスです。
旧街道は再び国道165号線と重なります。
しばらくは国道を歩かないといけません。交通量が多くて落ち着きませんが、周りの田んぼを見るとのどかな田園風景です。
このあたりは美しい谷です。
出雲の集落には十二柱神社があります。その名の通り、十二柱の神様をまつる神社。相撲の野見宿禰にちなんだ伝承もあるようです。出雲という地名といい、古代色の強いところです。
出雲を抜けると長谷寺参道の門が見えてきました。
いよいよ長谷寺です。
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