青島・煙台の旅(6)煙台山の建物-2
さらに煙台山西路を登ります(これは後ろを振り返って)。
両側に長い石塀が続いています。
石塀(これは石垣ですが)を正面から見るとこんな感じ。日本で見かける積み方とはちょっと違うような気もします。目地を完全に埋めた後、盛り上げた目地をすーっと引いています。細胞のような感じ? 赤っぽい石が目立ちます。
やがて見えてきた門。スクラッチタイルが貼られています。ん?スクラッチタイル?
やはり日本の建物でした。旧日本領事館です。本体も鉄筋コンクリートにスクラッチタイル。中国でスクラッチタイルを見るとは。タイル貼りの建築としては煙台で最も早い例だそうです。領事館は最初1901年(明治34年)に建てられたそうですが、1937年に閉館し、1938年(昭和13年)2月に日本が煙台を侵略したときに再開館、旧館をベースに現在の建物が修築されたようです。他国の領事館に比べて、飾り気の少ない建築です。
煙台では1875年に天津副領事の池田寛治氏が煙台の代理領事に就いて以来、領事館は開館、閉館を繰り返しました。
一見3階建ての建物ですが、斜面を利用して建てられているので、4階建てです。こちらが本当の1階。1階と2階にそれぞれ入り口があり、車寄せがあります。
1階入り口のドア。中国民間芸術陳列館のはずですが、残念ながら閉まっていて、中には入れませんでした。
敷地には日本軍兵舎(奥の建物)もあり、これはその附属建物のようです。
煙台山の北に回り込むとごつごつした石造2階建ての建物があります。
人魚姫がヒント。そう、旧デンマーク領事館です。
1890年に建てられた、ヨーロッパ城塞風の建物です。石材は煙台産の花崗岩で、毛鼓石と呼ばれるものだそうです。
北側から見るとよく分かります。
爬虫類のウロコのよう。白やピンク、グレーの花崗岩を見慣れているので、茶色い花崗岩というのは随分違って見えます。風化が進んでいるのでしょうか。
この領事館だけが、領事館として公開されています。デンマークには悪い印象が少ないということなんでしょうね。
領事の執務室。領事の人形も置いてあります。部屋は飾り気がなく、シンプル。
2階にあがる階段です。質実な印象を受けます。
こちらは2階にある食堂。暖炉もあります。
屋上テラスからは海を眺められます。
このテラスから出入りする船を眺めていたのでしょうね。
※位置などは正確ではありません
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