豪邸ならぶ百楽荘(箕面市)
桜ヶ丘住宅地を見た後は、桜井の駅に戻らずに東の牧落の駅に抜けました。牧落の駅の東にも郊外住宅地の百楽荘があります。
百楽荘は、関西土地(株)が櫻井住宅土地(株)から引き継ぎ、大正14年9月に新櫻井住宅地で売り出した後、すぐに改名して牧落百楽荘住宅地となりました。設計には阪急の指導が入っています。
昭和8年頃の住宅戸数は約180戸で、うち約120戸を関西土地が建設(洋風約20戸、和風100戸、ほとんど二階建)。関西土地(株)は後に大美野田園都市を開発する会社です。この住宅地には社長も住んでいた時期があり、力を入れていた住宅地らしいとのことです。
ーー以上、和田康由氏・寺内信氏の「戦前期における土地会社の住宅地経営ー関西土地株式会社の場合ー」、日本建築学会計画系論文集第499号、p155-162、1997年9月より。
上の写真はメインストリートの弥生通。
今も昭和14年に建った石柱が残っています。
弥生通の路側は幅広の石畳です。
弥生通には、豪邸が建ち並んでいます。
見てください、この生垣!
門柱もこのように石積であったりします。
鬱蒼として住宅が見えません。
このような洋風住宅が残っていました。
出窓付きでいい感じ。
ちなみにここは建築事務所が入っています。
きっとちゃんと維持してくれるでしょうから一安心です。
その近くの和洋折衷住宅。
洋風部分はこんな感じ。
ところでちょっと目立たないところにこんな洋館がありました。
新しいとも古いとも判断つきかねるのですが(敷地がかなり狭くて、分筆後のようなので新しいのかな)、そのこだわりは徹底しています。
こんなですよ。生垣の整え方もきれい。
マンサード屋根に屋根裏部屋はフランス風?
玄関の凝りようを見てください。
さて、駅前には百楽会館があります。
簡素ながら、別な意味でモダンなデザイン。
百楽荘には、天善堂というギャラリーカフェがあります。
残念ながらこの日はお休みでした。
百楽荘は、その敷地の広さに圧倒されます。
ざっとしか見ていないので、もう少し丹念に見れば、まだ古いお屋敷があるかもしれません。
<関連ブログ>
住宅地の南を東西に西国街道が通っています。
十三のいま昔を歩こう「西国街道を歩く(牧落)」に紹介されています。
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コメント
「百楽荘」って知りませんでした。確かに生垣など凄いです!
”新しいとも古いとも判断つきかね洋館”、ここまでのこだわりようは半端じゃないですね。
さてと、いつ行こうかな?(笑)
投稿: ひろ009 | 2008年3月30日 (日) 22:49
ひろさん、こんばんは。
これだけ豪邸があるので、地元では有名なのかと思いますが、私も今回、地図を眺めてて初めて知りました。
この洋館は弥生通からちょっと引っ込んだところにあるので、やや分かりにくいです。
よろしければ(笑)
投稿: びんみん | 2008年3月30日 (日) 23:10