大阪・アート・カレイドスコープ2008 大阪時間。(2)
翌日も、大阪・アート・カレイドスコープを見て回りました。
端折ろうかと思いましたが、回った順にひと通り紹介します。
堺筋本町を起点にまずは綿業会館から。
残念ながら今年も外だけの展示です。
見慣れていないとどこが作品か分かりにくいかもしれません・・・
こんなふうに柵に作品がはめこまれています。延々と。
この場合はイチョウですけど、大阪をイメージするものがそれぞれ銅板を引っ掻いたり、エッチングしたりして描かれています。
邪魔にならないし、こういう装飾はあってもいいのかも。
大坪麻衣子さんの「linkage:記憶の連鎖」です。
お次は船場ビルの屋上。
行武治美さんの「再構築ー船場ビル」。
水たまりのように鏡が敷かれていて、風景が映り込みます。
中庭でやったらもっと面白いかもしれません。
こちらは御霊神社の向かいにある北野家住宅です。
昭和3年の3階建て町家。
ここは2階に石塚沙矢香さんの「ささやきたち」が吊されていました。
というのは、この家にあった道具類がたくさん天井から吊されているのです。
空中に浮かんでいるのが面白い、というだけではなくて、ケースに収められているより、ぐるりとよく観察できます。こういう民具の展示方法があってもよさそう。
ガスビルの展示は毎度のことながら、平日しか中に入れません。
なので外から。瓜生昭太さんの「2008年 冬 朝 ガスビル食堂にて」です。
写真なので分かりにくいですが、背景はドローイングで、人物は立体です。
こんなシチュエーションの彫刻は珍しい。
写真でいうスナップですから。彫刻では新鮮です。
こちらは芝川ビルの屋上。
かなもりゆうこさんの「ヴァリアント」の一部です。
映像作品がメインで、それに関連したイメージ・・・傘と瞼がちりばめてあります。
私にはこういうタイプの作品は分かりにくい。
これは作品ではなくて、芝川ビルの屋上から見えた工事現場です。
でもアートを見る目になっていると、アート作品に見えてしまいます。
伏見ビルに移って、村井啓乘さんの「reflection -a work for Picnic on the Ocean-」。
この展示がメインではなくて、作品は日韓の国境の海上で、ボートに乗った日韓の作家が酒を酌み交わすというメッセージ性のある作品(行為)です。それをビデオで紹介しています。真ん中にあるのは、すずり。
展示としてもうまく空間を使っていると思います。
こちらは巨大な作品。大阪証券取引所の玄関ホールを使った、松井紫朗さんの「The Inside's Outside」です。千成びょうたんらしい。
でも私はへその緒をイメージしました。
これだけ大きなものが浮かんでいると重力の感覚が狂います。
なかなか面白い展示です。
ちなみに空気はこのように外から取り込んでいます。
東横堀緑道にある國府理さんの「ROBO Whale」。
去年は動物園になっていた「おり」です。
大昔、このあたりまで海で、クジラが泳いでいたイメージからだそうです。
場所の雰囲気に合っている、か。
最後も東横堀緑道にある原田明夫さんの「海音川 ringing river」。
近づくと海の音がするという・・・
こちらもこのあたりが昔の海岸線だったことからです。
でも隣でポンプが泡を噴き出していて、そちらの音の方が存在感がありました。
アート作品よりも主張が強い。
こういうのも外で展示をする面白さなのかもしれません。
個人的には昨年の展示の方が好みですが、いつもの場所が違って見えたり、普段入れないところに入れる日があるのは楽しいことです。
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