阪南の豪華な村役場
仕事で阪南市の尾崎(南海本線)に行きました。
駅からちらっと近代建築らしいものが見えたので10分間のミニ探訪。
尾崎の旧市街は駅の西側に広がっています。その向こうは海。西本願寺の尾崎別院など、寺院の大屋根がいくつもそびえ、豊かな集落だったのではと思わされます。西本願寺の別院は、大阪にはあと北御堂と堺にしかありません。建設会社の錢高組はここ尾崎村の宮大工がルーツだそうで、1705年の尾崎別院落慶をもって創業としています。
駅から見えた近代建築は、尾崎住民センターでした。
かつての尾崎村役場です。「村役場」という言葉からイメージされるより、かなりモダンな建築。
軒下には連続模様が連なり、壁面にはスクラッチタイルが貼られています。3階や入り口ひさし部分が増設されていますが、基本部分は元のままのようです。
この建物は昭和5年(1930年)に建てられました。建設費は地元有志の寄付金等で賄われ(役場の建設費を寄付するなんて驚きますね)、建設はやはりというか、錢高組によって請け負われたそうです。
当時の泉南では類を見ない豪華さも、寄付金だからこそでしょうか。おかげで、この建物はのち尾崎町役場、南海町役場、阪南町役場となって、1975年まで役場として使われていたとのことです。
ちなみに尾崎村のかつての産業は、綿織物、漁業など。周辺では、和泉砂岩の切り出し、瓦造り、砂糖製造などもあったようです。
近寄ってみると、元の玄関の痕跡があります。
これも唐草模様の変形なのでしょうか。かなり整理された模様になっています。
今回は時間がありませんでしたが、住民センターですから、中も見ることができるのではと思います。
このところ仕事でもプライベートでもあちこち出かけていて、映画も観ているので、書くことはあるのですが、あまり書く時間がとれません。残念。
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