名張の水路
猛暑の中、一度歩いてみたかった名張の街を歩いてきました。
名張は大阪のベッドタウンとして有名ですが、名張藤堂家の城下町(城ではなく藩邸ですが)や、初瀬街道の宿場町としての顔もあります。ベッドタウンとして開発されたのは周辺の丘の上で、旧市街の街並みはほぼそのまま残っています。
名張の街を特徴づけているのは水だと思います。
単に水に恵まれているというだけでなく、巧みに城下町に水を引き込んでいます。
上の写真は名張川から堰で導いた水の取水口付近です。
取水口のすぐ近くには延喜式内社の宇流冨志禰(うるふしね)神社があります。
取水がいつの時代まで遡れるのか分かりませんが、位置的には水分(配水)の位置にあり、水と関係があるのではないかと思われます。
この神社は名張の鎮守的存在です。
取り込まれた水は、城下(じょうげ)川として街を流れます。
面白いことに、このように家の下を流れている部分もあるんです。家の裏というのはよくありますが、家の下とは。鉄板の通路は奥の家に続いています。
ここでは家の裏を流れています。
向こうに簡易な屋根付きの橋が見えますね。
どうも家の中の渡り廊下のようです。これも面白い。
小振りながら、このアーチの意匠はいい。
古びぐあいもいい感じ。
この橋は昭和7年(1932年)に架けられています。
この橋も小さいながら、3連のアーチが刻まれています。
小さいのに名前は立派に「大手橋」。昭和5年(1930年)に架けられた橋です。
このように修景された区間もあります。
城下川には、季節によっては花筏が飾られるそうです。
水路はいくつにも分かれながら街を流れ、再び名張川へと帰ります。
名張では、この写真のような細い路地を「ひやわい」という涼しげな名前で呼ぶそうです。水が流れているといっそう涼しげです。
名張には造り酒屋も多く、水の恵み、だけでなく水の利用の巧みさを感じさせます。
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コメント
名張!!
そうか、こんな風景が車窓の向こうにあったのね。
通過するだけの町でしたが、うー知らなかった!!
投稿: 路爺 | 2009年8月13日 (木) 21:13
路爺さま
連続のコメントありがとうございます。
こんなにコメントいただいたのは初めてかもしれません。
名張の町は趣きがあって良いですよ。
散策マップも用意されています。
投稿: びんみん | 2009年8月13日 (木) 23:44