2つの旧英国領事館(下関と長崎)
下関の唐戸地区には明治39(1906)年に建てられた旧英国領事館があります。現存最古の領事館建築として、重要文化財に指定されています。
現在はギャラリーとして、家具なども昔の様子を再現するような形で公開されています。
設計者は英国政府工務局上海事務所建築技師長のウィリアム・コーワンという人だそうです。
コーワン氏は翌年、長崎の領事館も設計しているのですが、ちょうど昨年、長崎に行ったときに訪ねていますので、ついでに並べて紹介してしまいます。(前に紹介したと思ったのですがしていませんでした)
こちらが旧長崎英国領事館。明治41(1908)年に完成しています。このときは、長崎市野口彌太郎記念美術館として公開されていましたが、建物の老朽化が激しく、この4月から閉鎖され、改修工事に入ってしまっているようです。
下関の執務室。シンプルです。
プライベートの部屋はもっと生活感があります。
長崎の場合、普通に撮ると美術品を撮ってしまうので、こんな写真だけ。
下関の暖炉。ここからしばらく暖炉ばかりです。
下関の暖炉のタイル。レリーフが入っています。
下関の暖炉その2。
やはりレリーフのタイル。
下関の暖炉その3。
これもレリーフ入り。
長崎の暖炉。
シンプルなタイルを使っています。
長崎の暖炉その2。
こちらもシンプルなタイル。
並べてみて、下関の暖炉の方が豪華に見えます。
ついでに裏も比べてみましょう。
下関の裏。小さな建物です。裏の付属建物は喫茶店として使われています。お茶したかったのですが、営業時間前でした。
長崎の裏にあるのは、職員住宅。
長崎の領事館の方が、建物も中庭も大きく、前庭があり、規模が大きい領事館です。
江戸時代から領事館が置かれていた格の違いでしょうか。
同じような時期に建てられた2つの領事館は、戦争の影響により、下関は昭和16年、長崎は昭和17頃という、こちらも似た時期に閉鎖され、その役目を終えました。
おまけです。
下関の領事館の階段の柱は、こうやって見ると、人間みたい。
ユーモラスに見えます。
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