大きく見せる 〜大大阪にあいたい(4)
21日で会期が終了した「大阪・アート・カレイドスコープ2007」で、未紹介の分を紹介します。
もう終わっているので堂々と。
この日(先週の日曜日)は淀屋橋の芝川ビルに行きました。
芝川ビルは昭和2年(1927年)の建築です。
昭和4年から18年までは芝蘭社家政学園という花嫁学校でした。
(大バンさんの資料より)
建物に入ると不意ににらまれます。
といっても人形のこと。玄関ホールの両端から小さな人形がにらんでいます。
その場には私と人形だけだったので、不意打ちの効果は抜群でした。
今回は昨秋の船場建築祭のときと違って、全面開放ではありません。
その代わり、長期のイベントなので人が少なく、写真はゆっくり撮れました。
この部屋に入るとまず目に飛び込む赤い布切れ。昔、花嫁学校だったときの記憶を呼び起こしているのでしょう。
左奥がまた面白い。地下道でパフォーマンスする映像が写されているのですが、ちょうど壁の引っ込んだ部分なので、そのままつながっているように見えます。安治川トンネルの地下道らしいです。
さらに地下へ。
階段を下りていくとここにも人形が。
建物や景色を引き立て、大きく見せるために、小さなものを置くというのは面白い方法だと思います。
以前、越前海岸を訪ねたとき、展望台に海を眺めやる子どもの銅像(私の記憶では20㎝ぐらい)が立っていて、海が広く見えることに感心した覚えがあります。
逆の例は社会主義国によくある巨大な群像ですね。
景色がミニチュアのようになります。
地下室の展示も花嫁学校の記憶にもとづくものでした。
ここもぜいたくに1人だけで独占。
船場建築祭のときと違って、今回は室内が明るいので、部屋の中もよく分かります。
見せ方が違うと、違った印象を受けるものです。
この日は近くの大阪ガスビルの展示も見に行きました。
これは動物園ではないですよ。
ビル自体は休みですが、シャッター越しに作品が見えるようになっています。
船場の様々なモチーフを小さな板に描いて並べたもののようです。
しかし、あまり近寄れないので、よく分かりませんでした。
会場によって、けっこう展示のボリュームに差があることが分かりました。
今回の大阪・アート・カレイドスコープは半分も回れませんでしたので、たぶんまだたくさんの面白いものを見落としたのではないかと思います。
次の機会があれば、もう少し別な季節にやってもらえれば・・・
わがままですけどね。ありがたい企画でした。
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