バサラの魂
塩飽旅行の番外編「丸亀」です。
島への行き帰りとも丸亀に立ち寄りました。
建築ではむしろこちらの方が面白くて、改めて出直したいと思っています。
何が面白いんだろうと考えて思い当たったのは婆娑羅(ばさら)。丸亀で配られている観光マップからして「ばさらマップ」なのです。日本史で出てくる婆娑羅大名の一人が、この丸亀の殿様で、この地に文化芸術を育てたそうです。そんな目で見ると思いきりのいい建物が目立ちます。それと関西方面からの金比羅詣での上陸地だったことも華やぎに影響しているかもしれません。
見ていただくのが一番なので、今回は写真中心に書きます。
まず、丸亀駅の港寄りにある津坂洋服店。もっと知りたくて検索したのですが、ヒットしたのは小道さんのHPのみ。丸亀の他の建物も紹介されています。さすが。
(追記)津坂洋品店は、2010年に解体されたようです。非常に残念。(2012.5.2記)
同じ並びにあるタイル貼りの建物。神社の参道に華やいだ店が並んでいたようです。西側の神社やお寺の門前から東にすこーんと抜けた通りというのが、丸亀では多い気がします。
果物屋さん、タイルもさることながら、シャッターの絵と文字をモールス信号風のドットで表現するあたり、バサラを感じます。
同様のタイルを使った秋寅の館。まちづくり拠点施設の「まちの駅」です。
丸亀のアーケードは商売が厳しそうな状況でした。
銀行建築にしてもどこか派手。高松信用金庫丸亀中央支店。1934年築らしいです。登録有形文化財です。
(追記)小道さんからの情報で、既に解体されてマンションが建つそうです。調べると2011年2月末から解体に入ったとのこと。登録文化財だからといって安心できないものですね。(2011.8.2記)
本陣跡の建物。洋風の建物が増築されています。旧本陣は和風のまま残されるイメージがあるのですが。
蔵もどことなくユーモラスです。
住宅もこんな感じのものが。かなり奇抜なデザインですね。
極めつけだったのはこの階段です。スナックなどが入るビルの階段なのですが、よくよく見ると・・・
ダリ風(?)のタイルが張り巡らせてあります。商売上の必要を越えて、どうしても表現したいんだという強い衝動を感じます。
こんな建築を生み出すのも、許容するのもバサラの魂があってのことかなと思うのですが。
それを確かめるにはもっと町を歩き回らないといけないようです。
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コメント
丸亀って行ったことないけどすごいですね。
塔みたいな住宅、気になります。
タイルの階段、絵がちょっと恐ろしげ。
投稿: ぷにょ | 2006年8月12日 (土) 00:07
すごいところですよ、丸亀は。
丸亀城からして、普通のお城というより、ファンタジーのお城のような立ち上がり方をしています。
いまちょっと丸亀城について調べてみたら、京極氏時代の完全復元のために懸賞金1000万円をかけて櫓の古写真を募集しているというから、ますます不思議。
駅前には現代美術館がありますし、そんな町もあるんですね。
町は多様な方がいいと思ってますので、そんな町があるのはうれしいことです。
投稿: びんみん | 2006年8月12日 (土) 01:27
なるほど婆娑羅ですか。
1枚目の津坂洋服店の写真から目が釘付けになりました。
何という奇抜さ、面白さなんでしょう。
高松信用金庫丸亀中央支店も大胆なアーチ窓など、ただ者ではありませんね。
ぷにょさん同様、私も塔のような住宅が気になります。
投稿: ひろ009 | 2006年8月12日 (土) 09:47
ひろさん、コメントありがとうございます。
街として、「うちは婆娑羅です」というのも勇気がいると思うんですけどね。丸亀はそれをやっています。
津坂洋服店はもっと詳しい情報が知りたいのですが、ネットではほとんど情報が拾えませんでした。
塔の住宅は民家なので、あまり詳しく書けません。
すみません。
投稿: びんみん | 2006年8月12日 (土) 10:36