10年ぶりのハノイ(6)博物館の昼休み
長々書いていますが、まだハノイ3日目(実質2日目)です。
この日は観光旅行らしく、博物館めぐりなどしました。
博物館めぐりといいながら、半分以上は建物を見るのが目的なんですけどね。
最初は、歴史博物館です。元々は1925-32年に建設されたフランス極東学院ルイ・フィノー博物館。エルネスト・エブラールによるインドシナ様式の建物です。インドシナ様式というのは、フランスの建築にインドシナ的要素(木造を模したベランダや屋根の支えなど)を折衷したものです。(堅い話ですみません)
上の写真は博物館のエントランスです。
でもここまで長く歩いてきたので、中に入る前にひと休み。
庭の片隅にある売店で、ココナツジュースを飲みました。お茶派なのに、なぜかお茶より、フルーツジュースを欲してしまいます。
庭にはこんな大きな木(ガジュマル?)が植わっています。先ほどの建物と比べてみてください。
さて、博物館に入ろうと思ったところが、受付の娘さんに、ほんとにいいの? と確認されます。
なぜかというと博物館はあと15分、11時半に昼休みに入るから。すると1時半まで入れません。
いくらなんでも15分では見られませんので、入る前にのんびりしたことを悔いながら、また外に出ました。
それぐらい調べておくべきですね。
さてと周りを見ると向かいに革命博物館が。
幸いにこちらは昼休みに入るのが10分ほど遅いようです。
展示物もそれほど多くないだろうしと飛び込みました。
この建物は元々20世紀初頭の税関です。すぐ向かいが紅河の岸辺。今では、河岸に建物が建て詰まり、河は見えませんが。
2階の廊下はこんな感じ。規則正しく並んだソファーと消火器が現代美術を思わせます。展示室はこの左側に一列に並んでいて、革命家の写真や遺品が時代順にたくさん収められています。1階に降りると、ベトナム戦争の展示とともに、工業製品の展示があります。自助努力を誇るこれら家電製品の展示も、私の目から見ると懐かしさを覚えます。ベトナムの人も懐かしさをもってこの展示を眺める日はもう来ているのでしょうか。あまり他の観覧者はいません。
革命博物館は文字通り駆け抜けました。
こちらの建物は近くの地質博物館。ここは12時まで開いてますが、10分で見るのもなんですので、外を見るだけにしました。
向かいがミリタリー・ゲストハウスなので、中を覗いてみたのは前回の話で紹介したとおりです。
表通りに出る道を歩いていくと、途中にコム・ビン・ザン(定食屋)がありました。賑わっているようですし、一度試してみたかったのでここでお昼にしました。皿にごはんをよそい、甘辛く煮たおかずを適当に指さして盛ってもらいます。不慣れですが、お店の人の方は、外国人にも慣れた様子。周りにつられてガシガシと食事することになります。時間を持てあましているというのに、あっという間に食べ終わってしまいました。1万ドン(約70円)。
あてもなく表通りに出て南に下るとハノイ総合大学がありました。大学なら入れるでしょう(中国だと門番に呼び咎められますが)。中庭から見るとメインの建物はこんな感じ。どことなく、さっき見た建物と似ているのは同じくエルネスト・エブラールによるインドシナ様式の建物だから。1926年に建てられたインドシナ大学です。留学生のふりして中庭の縁石に座っていると、いい風が吹いてきて快適です。
中庭をこのような建物が囲んでいて、静かです。時々、大学生が楽しそうに話しながら歩いています。
トイレもありますし、昼休みをのんびり過ごすにはいい場所かも。
また元の道を戻りながら、道路脇のカフェで休憩。今度はマンゴー・ヨーグルトジュースで1.8万ドン(ってさっきの昼ご飯より高いですね)。パリのカフェのように、通りに向かって椅子が並べられています。屋外が好きなベトナム人とフランスの文化が自然に溶け合っています。
再び歴史博物館に戻りましたが、まだ時間は1時半まで少しあります。
庭にも石造物中心にたくさんの展示があって、なおかつ、昼でも自由に出入りできます。ここで最後の時間つぶしをして、建物周囲の写真を撮っていると開館時間になりました。
歴史博物館は、石器に始まって、陶磁器、工芸品、戦いのジオラマなど盛りだくさんな展示がありますが、昼休みの方が印象に残った博物館めぐりでした。
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