最初で最後の新世界公楽劇場

今回は劇場が主役です。
『ブロークバック・マウンテン』が観たいなあと思っていたのですが、新世界公楽劇場(旧新世界座)が3月31日に閉館になると知り、急遽、こちらに行くことにしました。ここは3本立て1000円の映画館で、とりあえず『新選組』を観ました。

観客が少なくて閉鎖する映画館は数あれど、「老朽化」が原因なんて珍しいでしょう?
文面にも残念さがにじんでいます。
昭和22年竣工だそうですから築59年。還暦を前に幕を閉じることになります。残るは昭和5年竣工の新世界国際劇場のみ。

2階席はこんな感じ。いい味があるでしょう?
床は木なので、歩いていていい感じ。椅子も木。ドアも木で、ばさっと閉まります。
もし明日世界が終わるとしたら、あなたは何をしますか?というのはよく耳にする質問です。
この公楽劇場は、最後の上映作品にもかかわらず、『昭和残侠伝 人斬り唐獅子』/『新選組』(’69)/『拳銃無頼帖 電光石火の男』の3本立てです。いつもと変わらぬ上映作品を選ぶことが、長年通ってくれたお客さんへのサービスなのでしょう。お客さんも見たところ、いつもと変わりないのではと思えました。
ただそれだけのことに、感傷的な気分になってしまいました。
戦後すぐに立ち上がって、なんと大きなものを提供してきたことか。
私の観た『新選組』は、主演の近藤勇に三船敏郎、沖田総司に北大路欣也、芹沢鴨に三國連太郎といった面々です。話自体はオーソドックスな感じ。
ここで『男はつらいよ』を観ておけばよかったと今更ながら思われ、また、今まで来ていなかったことが悔やまれるのでした。
傷んではいますが、品は失っていない劇場でした。


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