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2020年1月18日 (土)

石山寺公園(滋賀県大津市)

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大津市の長等(ながら)公園を訪ねた後、もう1ヶ所、ラジオ塔があったという石山寺公園を訪ねました。
京阪石山坂本線に乗って石山寺駅まで。ここに来るのは初めてです。
駅の裏に住友活機園はこちらという案内がありました。
まだ抽選に当たったことがありません。

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駅のすぐ前を流れる瀬田川に沿って歩いて行きます。
石山寺は意外と離れているんですね。10分ほど歩くことになります。
降りたらすぐなのかと思っていました。

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途中にあった大型の鳥瞰図。
「石山寺 岩間寺 西国巡礼道 石山温泉及び近郊全景鳥瞰図」と書かれています。
描かれている時期は、1988年(昭和63年)に開通した京滋バイパスが描かれていること、1995年(平成7年)に着工した大津放水路が描かれていないことから、昭和末から平成初期頃の様子なのかと思います。
後でもう一度触れます。

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石山寺の門前に小さな緑地があって、これが怪しいなと思います。

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公園の中に入るとこんな感じ。
右に見える建物は石山寺のバス停待合所です。
古い建物などはありません。
バス停の手前に銅像が立っていますので見に行ってみました。

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「堀田義次郎氏之像」と書かれています。

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裏側に読みやすい字で説明がありました。銅像ができたのは昭和59年。
説明によると、堀田義次郎氏は大正8年滋賀県知事となり、昭和8年から3期大津市長をつとめたそうです。
大事なところを抜き出すと、
「自然と歴史に恵まれた 大津市の特性を生かす道として 観光事業の重要性に着眼 名所旧蹟の整備拡充に積極的に取り組み 現在の大津市発展の基礎を築かれる なかでも 石山寺門前には二千四百余坪の公園を創設し 瀬田川流域の保全とともに 桜 楓 つつじなどを植栽し 石山寺の美観保持に盡力された」

ということで、ここが昭和初期の公園ということで間違いないよう です。
=石山寺公園ということなのでしょう。

下記論文で紹介されている『大津市観光施設調査報告書』(1933)によれば、料亭・茶店・土産物売店が建ち並び、車の往来が激しい石山寺門前を美化する意図があったようです。

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再び先ほどの鳥瞰図を見ると、石山寺門前に三角形の公園が描かれています。
白いのは桜が咲いているのでしょう。また3ヶ所ほど塔の先に白い点があるのは照明器具か灯籠ではないでしょうか。

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改めて確認すると公園内にはこういう遺構がありました。
これなど、ガス灯が仕込まれた灯籠という感じがします。
鳥瞰図に描かれている照明器具(上の1つ)かも。

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また公園西側はこんな感じで、いくつか灯籠が立っています。

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その灯籠の一つ。ラジオ塔などではなくて、普通に灯籠に見えます。
残念ながらラジオ塔らしきものは確認できませんでした。

石山寺公園は、大津市の観光開発の歴史を示す大事な場所ではあると思います。
この日訪ねた長等公園の改修や琵琶湖ホテル等湖岸の開発など、昭和初期の観光開発の一環ということで、いずれもう少し掘ってみたい気もします。

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せっかくここまで来たので、西国三十三ヶ所観音霊場第十三番札所である石山寺も見学しました。

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石山寺の境内図。谷と丘の上に各種の建造物が配置されています。

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中に入るといきなりこんなものがあります。
「くぐり岩」と書かれていて、説明によると大理石でできていて、くぐることができ、前の池は天平時代のものだとのことです。
私もくぐってみました。

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ここからは谷底の道で、右上に見えているのが本堂です。

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注連縄を巻いた岩がありますが、隣に解説板があって、ここは660年代、天智天皇の時代に飛鳥の川原寺の礎石を切り出した採石場で、この切り出し途中の岩は石山寺縁起絵巻の第4巻(室町時代?)にも描かれているとのことです。ずっとこのままなんですね。

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谷の奥には円形の池があり、八大龍王社が祀られています。
ここも石山寺縁起絵巻に登場するそうです。

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本堂は斜面に張り出すように建っています。
現在の本堂は平安時代の1096年に建てられ、滋賀県で最も古い建物という解説がありました。紫式部が源氏物語を執筆した部屋というのもあるようです。時代的に再建前のようですが。外陣は淀君の修補だそうです。

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境内は起伏に富んでいて、硅灰石の露頭があります。
硅灰石とは石灰岩が花崗岩と接触し、その熱で変質したものだそうです。通常は大理石に変化することが多いとのこと。
石山寺の名前はこの石から来ています。

以前訪れた那谷寺とも似たところがあります。

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境内には本堂とは別に琵琶湖を望む月見亭や鐘楼、多宝塔など各種の建物があります。

西国三十三ヶ所は、景色の良い特異な場所に建てられているという思いを強くしました。

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