南部児童公園(京都市伏見区)
昭和12年の皇太子殿下ご誕生記念公園からもう一つ。
京都市伏見区にある南部児童公園です(昭和17年開園とも)。ここは名前に児童公園が入っています。
これも土井勉さんの「京都市の公園形成史-第二次大戦前まで-」(土木史研究、第11号、1991年6月)からの情報です。
面積は2619㎡で、伏見商業学校の跡地利用とのこと。
私立伏見商業学校は、大正5年の創立で、手狭になったため、昭和5年に現在の市立桃山中学校の位置に移転したということです。
訪問日:2018年2月25日
公園の入口はアールを描くデザイン。
この部分は新しそうに見えます。
公園の2つある入口はどちらも通路になっていて、中庭のような公園です。
この写真は東側から見たところ。
古そうなデザインが残っていて、例えば、公園の北側にあるこの部分。
これだけでは何か分かりませんが、この形だと、中央に壁泉があったのではと思えます。
これです。明らかに古そうなコンクリート。
所々にアールが入っています
公園の東側の通路接続部分。ここのコンクリートのデザインにも若干のアールが入っていて、古いものと思われます。
敷地東側の通路。ここは民家に挟まれています。
花壇部分もデザインされているような。
もう一つ、この公園の特徴として、公園の北側にも鉄柵があります。
これが何かというと。
その向こうにはプール!
この時の児童公園にはプールが併設されていたという説明通り、(戦前のという感じではないですが)25mプールが残っています。
残念ながら2000年頃から閉鎖されているようです。
使われていないとはいえ、プールを併設する公園という形を残している点で貴重な公園だと思います。
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コメント
思い出の南部公園。まさかの歴史を知る。更に愛着が湧きました。ブログ作成者の方、有り難うございます。
投稿: 伏見の俺河童 | 2019年9月28日 (土) 05:06
伏見の俺河童様、コメントありがとうございます。
そう言っていただけると書いた甲斐があります。
京都の公園は戦前のデザインがちょくちょく残っているので良いです。
投稿: びんみん | 2019年9月29日 (日) 11:28