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2017年7月

2017年7月28日 (金)

小松原児童公園とラジオ塔(京都市北区)

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特別公開されている本野精吾邸を見に行くついでに、ラジオ塔のある小松原児童公園に立ち寄りました。小松原児童公園は、昭和14年に開園した公園です。
上の写真は南東角から。木々の中にある記念碑のようなものがラジオ塔です。

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公園の門などは更新されていますが、北側の門に付けられた公園名表示は、元のものをそのまま使っているようです。

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まずはラジオ塔から。
台座の上に据えられた灯籠型です。

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「紀元二千六百年記念建設 心身錬成」と書かれてある、たぶん大理石の銘板がはまっています。
昭和15年に建てられたものということでしょう。

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向かって右側にも何か書かれていたようですが、今は何もありません。
ラジオ塔は三方に開口部があって背中側は壁のタイプが多い気がしますが、これは四方とも開口しています。

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ついでながら、遠目にはコンクリート製の台座部分ですが、煉瓦の表面にコンクリートを塗ったものであることが分かります。

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また別の角度(南西側)から。右の木の下にラジオ塔があります。

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この公園の見どころはラジオ塔だけではありません。
このアールデコのたぶん国旗掲揚台も、流線型でスピード感があります。

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一段高い藤棚にベンチとテーブルがあります。
保護者がここからグラウンドで遊ぶ子どもたちを見守るのでしょう。よく見かける構成です。

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ベンチは何タイプかあり、これは古そう。
丸みを帯びたデザインです。

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面白いのがこちら。
花壇になっていますが、どうも元は(幼児用の?)プール(あるいは噴水などの水遊び場)のようです。
周囲には柵か柱の跡があります。左の柱はシャワーかも。

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水色の縁が左側で一部低くなっていて、そこから溝蓋に水が溢れるようになっています。

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右側にあるパイプの跡。
ここから水を入れていたように見えます。

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砂場ももしかしたら古いかも。
全体に丸みがあります。

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懐かしい人研ぎの滑り台もあります。

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ついでながら公園アニマルも。
こちらは馬。目もたてがみもきれいにメンテナンスされています。

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カバ。こちらもきれいに塗り直されています。

最後の方はきっと戦後ですが、近代の公園の姿がよく残っていると思います。
本野精吾邸を訪ねられるなら、ついでにぜひ。

(関連記事)
*全国の近代公園
 「近代の公園」(目次)

 「萩児童公園とラジオ塔」
 「ラジオ塔のある大曽公園」

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2017年7月26日 (水)

本野精吾邸公開中(京都市北区)

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毎年楽しみにしている京都の文化財特別公開「京の夏の旅」
夏は住宅の公開が多いのですが、今年はなんと本野精吾邸が公開されると聞いて行ってきました。
9月30日(土)まで。

立命館大学の衣笠キャンパスのすぐ隣です。
私は阪急の西院駅からバスで北上し、衣笠校前で降りて歩きました。

以前、山科の栗原邸は見学したことがあり、そちらと同じく鎮ブロック(中村鎮氏の考案したL字型の部材を組み合わせて積み上げるコンクリートブロック)を積んだ外観です。
建築家・本野精吾の自邸として大正13年に建てられました。
このあたり一帯は当時、芸術村だったそうです。

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入場料は600円です。その価値は十分。
10〜16時の公開ですが、一部、休みの日もあるのでご注意を。

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本野さんの表札、モザイク状でいいですね。
角がアールの煉瓦を使っているのもこだわっています。

内部は木の床で、玄関周りやら金具やら暖炉やら、ディテールにこだわっていて素晴らしかったのですが、これから訪ねる方の楽しみに、しばらく公開は控えます。
内部の写真は自由に撮れましたよ。

モダニズム建築といいながら、ディテールにこだわっていたり、焼きすぎ煉瓦を使って色合わせをきっちりしていたり、合理的ではあっても平板ではないという印象です。かなり手間暇掛かっています。
そしてコンパクト。わざわざ2階を低くして、階段を短くしているというお話でした。

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私は知らなかったのですが、月に1回程度、映画上映会、音楽会などで1階部分は会場として公開されているそうです。
次回は8月19日(土)13:30から「ゴジラ」「シン・ゴジラ」の上映会という案内が出ていました。予約不要だそうですよ。


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ちなみに隣は元中村鎮建築研究所京都出張所の建物だと教えてもらいました。
右側部分、三角屋根は後からの増築で、壁は塗装されていますが、よく見ると鎮ブロックで積まれているのが分かります。

近くには他にも古そうな住宅がありますし、小松原児童公園は近代の公園で、ラジオ塔や国旗掲揚台などがありますのでぜひ。こちらもまた記事にします。

今回の京の夏の旅では、花山天文台も公開されていますので、そちらも訪ねてみたいと思っています。

<関連サイト>
 「第42回京の夏の旅 2017」

<関連記事>
 「栗原邸(旧鶴巻邸)の見学会」
 「京の夏の旅で住宅見学」 2016年の京の夏の旅
 「有鄰館 日本館の公開」 2015年の京の夏の旅
 「島原の輪違屋」 2014年の京の夏の旅

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2017年7月 3日 (月)

鳴門の石材

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鳴門の記事の(たぶん)最後に鳴門で見かけた石を紹介します。
鳴門を歩いていると、緑がかった石をよく見かけました。
上の写真は撫養町斎田にあるお寺の裏の石垣です。

「和泉砂岩ではないか」と教えていただいて調べてみると、和泉砂岩系の撫養石(むやいし)ということが分かりました。


(日本シームレス地質図より)

凡例が被さってて見にくいですが、
鳴門周辺の地質をみると、グリーンのところが和泉砂岩ということになると思います。
撫養石の産地は大毛島の真ん中辺りにある三ツ石だとのことです。

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撫養石の石垣がよく見られたのが、撫養街道から一本南側の通りです。

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撫養街道側が高くて、裏通りには勝手口から階段を下りる形になります。
昔は水路が流れていたのではないでしょうか?

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こちらも同じく。
石垣が表面がきれいに揃っています。
階段の色が違うのは耐久性重視で花崗岩を使っているのかもしれません。

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同じ並びに市杵島姫神社があって、ここの石垣も撫養石。

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一方、県立の鳴門高校の校門では阿波青石(緑泥片岩)が使われていました。
徳島=阿波青石ということで、地域の素材として使ったのだと思いますが、どのスケールで考えるかですね。現在撫養石は入手しにくいのかもしれませんが。


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他に、撫養川の東側(林崎のあたり)で、こういうカラフルな石垣がありました。
赤い石はチャートでしょうか。

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さらに塩田の町、鳴門町高島に行くとこんな美しい石垣がありました。
絵画作品みたいです。

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同じく高島の撫養石の石垣。
塀のカーブがきれいです。

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撫養町小桑島のあたりでしょうか。
石造のお地蔵さんの祠で、これも撫養石だと思います。

地元の石材が使われていると、町の色合いが出て良いですね。


<関連記事>
 「鳴門の近代建築など(1)」
 「鳴門の近代建築など(2)」
 「鳴門の渡船に乗る」
 
「大毛島から高島へ」
 「隠れた名所・小鳴門公園」

 「加賀石の里めぐり(1)鵜川石切場跡」
 「来待石の町」
 「竜山石を訪ねて(1)石切場めぐり」

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